みなさん、こんばんは。川崎市議会議員(宮前区選出)の矢沢孝雄です。
さて、早速ではありますが前回に続き、5月16日〜17日で実施している第1班の視察内容についてお伝えしてまいります。
第1班の視察項目は以下の通りです。
①認知症対策「神戸モデル」(認知症の早期受診を支援する診断助成制度と、認知症の方が起こした事故を救済する事故救済制度)
②オーラルフレイルチェック事業
(名古屋市)
③敬老パス事業(敬老優待乗車制度)
④がん検診推進事業
オーラルフレイルチェック事業も、認知症施策「神戸モデル」と同じく、政令市としては初めての取り組みとなっています。
政令市では神戸市初!!オーラルフレイルチェック事業
言葉としてはだいぶ浸透してきたが、なんとなくどういったことなのかわからない…
それがオーラルフレイルなのではないでしょうか。
「オーラル」とは、口を使うこと、口を使って話すことに関する意を表わします。
「フレイル」とは、加齢により心身が衰えた状態全般のことであり、健康な状態と要介護状態の中間の状態です。
つまり、オーラルフレイルとは、「口腔の衰え」と考えて頂いて良いかと思います。
神戸市歯科医師会では、オーラルフレイル予防の重要性をわかりやすく動画で伝えています。
神戸市では歯科医師会の全面的な協力のもと、市内636か所の地域の歯科医院でオーラルフレイルチェック事業を実施しています。
具体的には歯科医師会に委託事業として、1件あたり5,300円の報酬が発生し、年間560万円程度の執行状況とのことです。
自分自身で口腔の衰えを確認する方法はあるのですが、オーラルフレイル検診には歯医者さんのチェックが欠かせないとのことです。
毎日見ている自分の口ですが、自分の歯の本数すら正確にわからない方が多数なのではないでしょうか。
歯科医院によるフレイルチェックでは、例えば、咀嚼機能検査ではグミを噛んで、噛む力を検査したり、飲み込む力「嚥下検査」であったり、口の中の乾燥状態を見たり、舌口唇(こうしん)機能をチェックしたりと多数の専門的なチェック項目が存在します。
それらを、地域の歯科医院で無料で検査できるというのは、市民にとっては非常に嬉しい制度であるとともに、良好な口腔状態を維持することが、全身の健康に直結することを考えると、将来的な保険医療費の圧縮にもつながってきます。成果を定量的に見ていく必要はもちろんありますが、長期的にみれば理にかなった重要な施策だと感じます。
神戸市では、フッ化物洗口の実施状況についても積極的に推進をしており、幼稚園・保育園に加え、小学校2校においてモデル実施をスタートした。徐々に拡大させていきたいとのことでした。口腔施策については、「こうべ歯と口の健康づくりプラン」でまとめられており、年代にあわせた口腔施策が展開されております。
この点、現在川崎市では、口腔施策については「川崎市健康増進計画 第2期かわさき健康づくり21」に包含していて、「歯と口」に特化した計画が無いことを考えると、本市においても非常に参考になる点だと感じました。今後機会をつくって小学校2校で実施ているフッ化物洗口の様子も視察させていただきたいと思います。
明日は、名古屋市での視察内容についてお伝えしてまいります。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。