予特①「し尿処理費について」〜生活排水対策にはまだまだ課題アリ〜

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予特①「し尿処理費について」〜生活排水対策にはまだまだ課題アリ〜

みなさん、こんばんは。川崎市議会議員(宮前区選出)の矢沢孝雄です。
 
昨日のブログでも掲載した中で、本日は「6款4項1目、し尿処理費について」にお伝えをしていきたいと思います。
 
当方が議会で取り上げるテーマの多くは、「地域の課題」がきっかけのものです。本件についても地域の陳情がきっかけでした。
 

生活排水対策はまだまだ課題が山積・・・

 

矢沢たかお
宮前区のある生産緑地において、生活排水が畑の中心を縦断する形で直接垂れ流しとなっている事案が発生していた。その生活排水は、斜面地となっている生産緑地の上に位置しているアパートから流れてきているものであり、本来アパートの持ち主がすぐに対応すべき事案ではあるが、対応が進まず、放置状態となっていた。
本件に対し、宮前区生活環境事業所が管理者に対して行った対応及び、結果是正されたのかどうかについて伺う。
 

実際に民地から畑へと垂れ流しとなっていた生活排水

 

(赤枠部分)生産緑地を縦断する形で生活排水がながれてしまっている。

 
環境局長
浄化槽管理者への対応等についてのご質問でございますが、浄化槽につきましては、し尿のみを処理するための単独処理浄化槽と、し尿に加え、台所や洗濯、風呂等からの生活排水を併せて処理する合併処理浄化槽の2種類がございます。
当該アパートには単独処理浄化槽が設置されておりまして、宮前生活環境事業所において現地を調査したところ、この浄化槽からの処理水は、道路側溝に排水されていることを、確認いたしましたが、生活排水の排水経路については確認できていないところでございます。
宮前生活環境事業所におきましては、浄化槽の適正な管理のため、当該アパートの管理者に対しまして、電話連絡、訪問及び、お知らせの投函を行っておりますが、連絡が取れていない状況でございますので、引き続き、訪問等を行いながら、浄化槽に係る指導に努めてまいります。
また、本件において、生活排水全体の適正処理を進めるためには、公共下水道に接続することが効果的であることから、管理者に対して生活排水を公共下水道に接続するよう、関係局と連携しながら働きかけてまいります。
 
矢沢たかお
本件のような単独浄化槽設備については、現在新設は禁止されており、浄化槽は合併処理浄化槽のみが新設可能となっている。本市は、公害防止等生活環境の保全に関する条例の第120条に基づく「生活排水対策に関する指針」において、単独浄化槽から合併処理浄化槽への転換に努めることとされている。単独浄化槽が環境に及ぼす影響に対する見解を環境局長に伺う。
また、単独浄化槽から合併処理浄化槽に転換を促す為の具体的な取組みについて伺う。
 
環境局長
単独浄化槽が環境に及ぼす影響等についてのご質問でございますが、国によりますと、水質汚濁の指標である、生物化学的酸素要求量、いわゆるBODの排出量は、単独処理浄化槽の場合、合併処理浄化槽の8倍と言われており、単独処理浄化槽は、水質汚濁の負荷があるものと認識しております。
次に、単独処理浄化槽からの転換を促す為の取組みについてでございますが、川崎市生活排水対策に関する指針におきまして、下水道処理区域では下水道への接続を、下水道処理区域外では、単独処理浄化槽の合併処理浄化槽への転換等に努めることを想定しているところでございまして、市ホームページ等を活用して周知を図っているところでございます。
 
矢沢たかお
本件は、し尿のみを処理する単独浄化槽が原因となった問題であり、し尿と生活排水を合わせて処理する合併処理浄化槽あれば発生しえなかった問題である。環境省は単独浄化槽について、公共用水域の保全に対して大きな弊害となり、単独処理浄化槽が新設されれば、水環境の汚染が長期間固定することに繋がるとして、平成13年に新設禁止のための浄化槽法改正を行い現在に至っているが、平成31年現在の本市内の単独浄化槽設置状況を環境局長に伺う。
また、単独浄化槽については、将来的には設置数ゼロに向けた取組みが必要である。目標設定も含めた計画策定も視野に、検討を進めるべきと考えるが、見解を伺う。
 
環境局長
市内の単独処理浄化槽設置状況等についてのご質問でございますが、平成31年1月末現在における市内の浄化槽設置基数につきましては、4,226基でございまして、そのうち単独処理浄化槽は3,204基でございます。
単独処理浄化槽につきましては、近年、毎年150から200基程度が減少しておりまして、今後もこの傾向が続くことが推測されるところでございますが、更なる削減に向けて、国や他都市の取組状況を調査するなど、本市における効果的な取組等について検討を進めてまいりたいと存じます。
 
今回の生産緑地の生産者は、生活排水が畑に悪影響を及ぼしている環境では作物を満足に育てられないとして大変お困りの状況でした。
上記やり取りの中でも紹介している、本市条例の中では「市民の生活排水対策に対しても市は指導と助言を行う」ことが明記されています。今回、市は訪問等を繰り返しアパート管理者に対して指導を行っていくとされていますので、見守っていきたいと思います。
また、今回の事案は単独処理浄化槽だから発生してしまった問題でもあります。今回答弁にもあったとおり、市内にはまだ3200基以上の単独処理浄化槽が可動しており、生活排水については側溝を通じて河川などに垂れ流し状態です。
 
浄化槽にしぼった議論は、市議会の中でも追える議事録を見ても初めてのことだと思います。キレイな川崎市、キレイな地元に向けては、自然減に頼った浄化槽政策から、しっかりと条例に則り、単独処理浄化槽からの積極的な転換を促す取組が必須です。生活排水対策を強力に推進しなくては、市の河川がさらにきれいになることはないと感じました。
 
本日も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
 


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