一般質問②野球場利用申込について〜不正の温床である「ふれあいネット利用枠」〜

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令和5年第5回定例会における一般質問の様子

 

みなさん、こんばんは。川崎市議会議員(宮前区選出)の矢沢孝雄です。

 

さて、今回も令和5年川崎市議会第5回定例会(11/27〜12/20)における一般質問で取り上げた内容についてご報告させて頂きます。

 

以下が今回取り上げたテーマとなります。

 

 
① 地域公共交通の充実に向けて
トラックドライバーの労働時間が短くなることで、物資の輸送能力が不足し物流に支障をきたす恐れがある問題、いわゆる「2024年問題」。本市のバスネットワークについても既に影響を及ぼしており、早朝深夜バスなどをはじめ運行が出来ない状態となっています。一方で、本市には元々川崎縦貫高速鉄道計画が存在していました。平成30年に廃止になったものの、代わりに、バスネットワークの充実を掲げた計画が現在進行形で推進されています。本市の今後の取り組みを伺いました。

 

② 野球場利用申込について〜不正の温床である「ふれあいネット利用枠」〜
昨年の12月議会で取り上げたテーマであり、川崎市が抱える積年の課題でもあります。今回は1年間の取り組み状況を確認すると共に、現在、ふれあいネット枠若しくは、利用調整協議会枠のどちらかで利用できる野球場について、それぞれの成果や課題を整理。ふれあいネット枠における不正の現状について伝え、今後の本市の取り組みを伺いました。

 

 

今回は上記の中から、「② 野球場利用申込について〜不正の温床である「ふれあいネット利用枠」〜」をご報告させて頂きます。

 

この問題については、昨年12月議会でも取り上げておりまして、今回のその続きのような位置付けとなっています。本質疑の内容に関心のある方は、過去記事もご覧ください。

 

一質②野球場利用申込について〜市として認められない利用調整の実態〜

2023.01.13

② 野球場利用申込について〜不正の温床である「ふれあいネット利用枠」〜

矢沢たかお
昨年の議会で、特定の団体による大規模な利用調整の実態について質問致しました。この大規模な利用調整の行われていると考える背景には、野球場施設の不正利用に関する市民からの切実な声が継続的に寄せられてきたからであります。私が問題視する不正利用は2つあります。

(ア) 無断での野球場施設利用枠の譲渡・譲与(いわゆる又貸し)
(イ) 不正に取得した野球場専用団体登録番号を利用した大量申込(ふれあいネット利用要綱禁止事項への抵触)

 この2つの不正が組み合わさる事によって野球場施設利用で起きていると推測されるのが、一部の特定団体による大規模な利用調整であります。当時この事を指摘したところ、建設緑政局長からは、「特定の団体による利用調整が行われている実態はあると推測している。野球場を含む公園内の運動施設の利用調整につきましては、市が主体となって公平公正に行うべきものなので、特定の団体が利用調整を行う行為は、認められるものではない。」とご答弁頂きました。

 先ず、これは現在も同じ状況が継続しているのか伺います。継続しているのだとすると、その理由をどのように考えているのか伺います。

(建設緑政局長)
 野球場利用についての御質問でございますが、特定の団体による利用調整の実態把握につきましては、現地にて野球場の利用調整を行ったところでございまして、一部利用枠において、予約チームと利用チームが異なるなど、チーム間での譲渡が疑われる実態を確認いたしましたが、こうしたチームに特定の団体に所属するなどの偏りが無かったことから、特定の団体による利用調整が行われているとの確証には至っていない状況でございます。

 いずれにいたしましても、予約チームと利用チームが異なる等の実態については確認しておりますので、引き続き、野球場利用の適正化に向けた効果的な手法の構築に取り組んでまいります。

矢沢たかお
 次に、この問題に対する取り組みは、先ずは「利用実態の把握」に尽きるということを当時指摘致しました。当時、建設緑政局長からは「河川敷の野球場は、管理人を配置しておらず、予約者と利用者の確認ができない状況なので、今後については、利用実態の把握に向けて、野球場の予約方法の見直し等を検討し、適切な管理運営に取り組んでいく。」と答弁がありました。
 この1年間、どういった取り組みを進めてきたのか伺います。
(建設緑政局長)
 野球場利用についての御質問でございますが、予約方法の見直しに向けた取組といたしましては、本年5月から、上丸子天神地区における3球場において、周辺地区を中心に活動している市内野球チームにより構成された団体による利用調整協議会において、利用調整を施行的に実施しております。また、利用実態の把握といたしましては、これまで市職員による現地での野球場の利用調査を実施しているところでございます。
矢沢たかお
 現在、川崎市の野球場を利用する際、その方法について大きく2つあります。1つはふれあいネット利用枠における申込書提出による抽選方式、もう1つは利用調整協議会方式です。利用調整協議会については、2021年に北見方球場において設立され、上丸子天神球場では本年、協議会が設立しました。そこで伺います。
 利用調整協議会とはどういったものなのか。併せて、設立に至った背景、経緯、目的で従来のふれあいネット利用枠に加えて、利用調整協議会を立ち上げているのか伺います。
(建設緑政局長)
 利用調整協議会についての御質問でございますが、上丸子天神地区における利用調整協議会につきましては、多摩川河川敷地の野球場に管理人が配置されておらず、予約者と利用者の確認ができないといった課題や、市民の方から予約がとれず野球場を利用できないといった声などがあったことから、それらを解決するために市内野球チームにより設立された団体でございます。

 利用調整協議会では、登録したチームが話し合って利用枠を確保しながら、併せて予約枠についても利用者を把握し、譲渡といった不正行為を防ぐことを目的に調整を行っております。
 また、協議会への参加は任意であることから、これに加わらないチームが予約する機会を確保するため、ふれあいネットも併用しているところでございます。

矢沢たかお
 利用調整協議会を導入した球場における現状の成果と今後の課題を伺います。併せて、課題解決に向けた今後の取り組みを伺います。
(建設緑政局長)
 利用調整協議会についての御質問でございますが、協議会方式の施行実施においては、概ね、適正な球場利用及び施設の有効活用が図られており、一定の成果があるものと考えております。

 課題といたしましては、一部の利用枠において、予約が入っているにもかかわらず、利用されていない状況などを確認していることから、課題解決に向けましては、さらなる円滑運用のためのルールを早急に精査・整備するとともに、市の現地確認を継続しながら、利用実態の確認方法の仕組みづくり等を確立する必要があると考えております。

矢沢たかお
 次に、もう一つの野球場利用方法である、ふれあいネット利用枠における申込書提出による抽選方式について、野球場の不正利用や有効活用の観点においてどのような課題があると認識しているのか伺います。
(建設緑政局長)
 野球場利用についての御質問でございますが、ふれあいネットにより予約が可能な河川敷の野球場につきましては、管理人を配置することが難しく、予約枠の譲渡や、予約が入っているにもかかわらず、利用されていないことなどについて、管理者が確認できないことが課題であると考えており、現地での利用調査におきましても、一部の利用枠において、予約枠の譲渡が疑われる実態などを確認しているところでございます。
矢沢たかお
(資料に沿って説明)
 いま提示し説明した資料の内容については、行政にも事前に確認してもらっていますが、改めて建設緑政局長として異論やおかしな点があればご指摘下さい。
(建設緑政局長)
 野球場の実態についての御質問でございますが、我々市職員も休日現地を確認しておりますので、実態としてはこれでほぼ間違いないものと認識しております。
矢沢たかお
 従来のふれあいネット利用枠の抽選方式は、ご答弁の通り、不正利用の温床に成っている可能性があり、抜本的な改革を早急に進めていく必要があると考えます。現在、最も有効的な手法と思われる「利用調整協議会方式」を各球場へ拡大していくことに対する見解を伺います。
(建設緑政局長)
 利用調整協議会方式の拡大についての御質問でございますが、現在、施行実施しております利用調整協議会方式につきましては、一定の効果があるものの、さらなる円滑運用のためのルール整備や、利用実態の確認方法の仕組みづくりといった課題もございますので、引き続き、施行運用を実施し、その検証結果を踏まえながら、河川敷における他の野球場への導入について検討してまいります。
矢沢たかお
 次に、もう一つの不正の温床と考える「不正に取得した野球場専用団体登録番号を利用した大量申込(ふれあいネット利用要綱禁止事項への抵触)」への対策について、市民文化局長に伺います。
 昨年の12月議会で、ふれあいネット要綱第8条に違反している事象、「団体加盟チームは、他人に漏らしてはいけない情報を漏らし、団体運営者は、収集してはいけない情報を収集している」状況にあり、その結果、大量に集めた登録番号を使って、有限である野球場の予約枠を獲得し、団体加盟のチームによる試合などに割り振っている実態について触れさせて頂きました。市民文化局長からは、「要綱に違反する行為への対応について、事実関係等について調査を実施し、違反事実が特定され明らかとなった場合には、行為者に対して当該違反行為を是正するよう適切に対応していきたい。」という答弁がありました。
 この一年間での取組を具体的に伺います。
(市民文化局長)
 「ふれあいネット」関連要綱に違反する行為への対応についての御質問でございますが、この間の取組といたしましては、川崎市公共施設利用予約システムの利用者の登録等に関する要綱第9条に定める「他の利用者の暗証番号等の収集の禁止」に抵触すると思われる団体について違反の事実関係を把握し、本年5月に、当該団体の代表者に対して違反事実について通告するとともに、同要綱第21条の規定に則り、「質問・調査」を行った結果、当該違反行為については当事者自身により是正されたものでございます。
矢沢たかお
 質問を実施した後、令和3年にふれあいネット要綱第9条を追加したとの事ですが、要綱違反であると認め、対処に至った事案は年間で何件あるのか、直近1年間における件数と具体的な処分について伺います。
 また、私のところには、第三者によって身に覚えのない公共施設利用が勝手に行われたと被害を訴える方からの話もお聞きする事が出てきました。そういった事象を当局は把握しているのか伺います。把握しているのであれば、その原因と対策について伺います。
(市民文化局長)
 要綱違反への対策等についての御質問でございますが、「ふれあいネット」の利用者登録に疑義のある案件につきましては、関連する調査を実施して、新たに64件の申請内容に虚偽の疑いがあると認定し、本年2月に当該利用者に対して利用停止処分を行ったところでございまして、今後とも、こうした利用者登録の適正化を図る取組について継続して実施してまいります。

 公共施設の利用に関しましては、必ずしも好ましいと言えない事例について情報が寄せられることもございますが、この一因として「ふれあいネット」の要綱や利用規約に定めている、利用者が守るべきルールについて市民の皆様に十分に伝わっていない場合もあると思われますので、更に周知を進めていくため、登録申請の際の利用規約等の確認を徹底するとともに、今後、チラシやホームページによる広報についても拡充してまいります。

矢沢たかお
 最後に市長に伺います。
 市長はスポーツ関係団体の会合などで、市域の狭さや土地の確保等の関係でどうしてもスポーツ施設が足りていないという事をお話になっていたと思います。公平公正に、本来あるべき形で運用する事に注力し、実態を把握するところから始めるべきではないかと、少なくとも本市の野球環境については感じています。この間、何年にもわたって本市の野球場問題に苦しめられてきた方が「奪い合えば足りないが、分け合えば余る」とおっしゃっていました。
 積年の問題であった本市野球施設の不正利用是正に向けては今が大きなターニングポイントであり、強力に推進すべきです。市長の見解を伺います。
(市長)
 野球場利用についての御質問でございますが、野球場の適正利用に向けて、これまでも川崎市公共施設利用予約システムなどにおいて、様々な対策を実施してまいりましたが、河川敷の野球場においては、実効的な解決が難しい状況であり、システム以外での課題解決も必要であると考えております。

 今後に向けましては、現在、施行的に利用調整方式を実施しておりますので、こうした取組をしっかりと検証し、市民の誰もが公平に野球を楽しんでいただけるよう、適正な施設利用を確保してまいります。

まとめ

 長年に亘って解決出来てこなかった積年の問題ですので、一朝一夕では解決出来ません。現在、行政・市民と共に進めている着実な歩みを公文書に残し、行政施策として一貫性を持たせ、議会の場で定点観測のようにチェックするのが今回の質疑の目的ではあります。
 

 

 今回の質疑で明らかになった事や得られた成果を再度以下に整理致します。

 

以下2つへの対策として
 
(ア) 無断での野球場施設利用枠の譲渡・譲与(いわゆる又貸し)
 ① 野球場利用方法の1つ、利用調整協議会方式は運用面で課題が残るものの、不正利用が疑われる利用の是正において一定の成果が出ている。
 ② もう一つの野球場利用方法である「ふれあいネット利用枠」においては、不正利用の可能性や不適切利用の実態がある事を行政としても認識した。
 ③ 協議会方式の拡大については、引き続き、施行運用を実施し、その検証結果を踏まえながら、河川敷における他の野球場への導入について検討。
 
(イ) 不正に取得した野球場専用団体登録番号を利用した大量申込(ふれあいネット利用要綱禁止事項への抵触)
 ① 要綱第9条に定める「他の利用者の暗証番号等の収集の禁止」に抵触すると思われる団体について違反の事実関係を把握し対応が行われた。
 ② 利用者登録に疑義のある案件は、新たに64件の申請内容に虚偽の疑いがあると認定し、本年2月に当該利用者に対して利用停止処分を行った。今後とも、こうした利用者登録の適正化を図る取組について継続していく。
 ② 要綱違反への対策等について、登録申請の際の利用規約等の確認を徹底するとともに、今後、チラシやホームページによる広報についても拡充していく。
 

 

 

 着実に前に進んでいますが、まだまだ時間はかかります。引き続きこの問題に取り組んでいきますので、どうぞ宜しくお願い致します。
 

 

今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
 

 


ABOUTこの記事をかいた人

宮前区選出、川崎市議会議員(自由民主党) A型/乙女座/丑年 菅生小・中学校→法政二高→法政大学卒業 2008年4月伊藤忠テクノソリューションズ入社 2014年7月に政治活動に専念する為、同企業を退社 2015年第18回統一地方選挙において初当選。現在二期目。 趣味:剣道四段、空手二段、書道(毛筆三段、硬筆二段)

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