環境委員会視察③〜国際コンテナ戦略港湾「大阪港」の取組・IRに万博に〜

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みなさん、こんばんは。川崎市議会議員(宮前区選出)の矢沢孝雄です。
 
視察報告3連投の最後となります。
本日掲載していきたいのは、以下の内容について。
 

  • 京都府亀岡市〜プラスチックごみゼロに向けた取組〜
  • 京都府京都市〜食品ロス削減に向けた取組〜
  • 大阪府大阪市〜阪神港における国際コンテナについて〜
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    なぜ大阪港に!?


     阪神港(スーパー中枢港湾およびハイパー中枢港湾としての阪神港は大阪港と神戸港)は、京浜港とともに国際コンテナ戦略港湾に選定されています。平成26年10月には、大阪港埠頭株式会社と神戸港埠頭株式会社が経営統合して、阪神国際港湾株式会社を設立。国際競争力の強化に向け、「阪神港利用促進プロジェクト」活性化セミナーや西日本を中心とした貨物集荷事業説明会の開催などの取組を進めています。
     
    大阪港の取り組み、どうコンテナ数を伸ばしてきたのか、ポートセールス、大阪万博に向けた取り組みなどを参考にすることで、本市が有する川崎港のさらなる活性化・魅力向上に向けた議論にあたっての知見としたいと考え視察を実施致しました。
     
    視察は、トレードセンター内大阪市港湾局と、「夢洲(ゆめしま※約391ha)」を視察してきました。夢洲は、将来的にIRと万博にも活用される予定の埋立地でもある為、現在様々な工事が計画されている場所でもあります。
     

     

    川崎港の約15倍の貨物量!!IR・大阪万博に向けた取組や課題も


    以下にざっとではありますが、大阪港の特徴や現状を記載致します。
     
    ・大阪港は、3つの埠頭(夢洲コンテナ埠頭、咲洲コンテナ埠頭、外貨多目的埠頭・ライナー埠頭)、2つのフェリーターミナル(国際、国内)、1つの内航RORO・コンテナサービスに分かれている。
    ・大阪港取扱貨物量(2018)としては内貨貨物約4780万トン、外貨貨物約3600万トン、全体合計として約8380万トン。外貨貨物は、1990年時点ではアジア45%だったが、2018年ではアジア94%になっており、どれだけアジア向けが増えたかを表している。
    ・外貨コンテナ取扱個数は、右肩上がりであり、2018年で合計210万TEU。
    ・コンテナ航路としては、月間312便。内、中国向けが228便と圧倒的な状況。
    ・大阪港のアドバンテージ「空港への良好な交通アクセス」「西日本の海上輸送ネットワーク、港湾諸手続きの簡素化・迅速化、港湾経営の効率化」「大型物流施設の立地状況」「冷蔵倉庫の立地状況」「クルーズポートとしての優位性」がある。
    ・貨物量が微増状態ではあるが、その一方で、我が国港湾の相対的な地位の低下。シンガポール、上海、釜山などと比べると国際競争力が低下している(逆に言うと、アジアの伸びが凄いということ)
    ・国際コンテナ戦略港湾として位置づけられ、阪神港が西日本人口:6,000万人、GDP:234兆円を担う。
    ・国際競争力を向上させる為、集貨の取り組み(滋賀みなくち)、創貨(新たな貨物の創出)の取り組み(農林水産物・食品等輸出促進事業・食の輸出セミナー商談会・会場冷凍混載輸送サービス)を注力。
    ・さらにコンテナ船の大型化などに対応した主航路の増深、HDS:ホットデリバリーサービス専用ゲート導入などを実施。
    ・大阪港今後のまちづくりとして、2025年には大阪万博、そしてIR誘致が想定されている。これまでの物流拠点と機能から、観光拠点としてのまちづくりを並行して進めていかなくてはならない。
     
    こういった取組等々を説明頂いた後、規模は全く異なりますが、川崎港での現在の課題なども共有させて頂きながら質疑をさせて頂いた後、「夢洲」に移動し夢洲コンテナターミナル株式会社の方々に夢洲の運営や課題なども聞かせて頂きながら、現地視察を実施させて頂きました。
    お忙しい中ご協力をいただき、有難うございました。
     
    今回11月19日〜20日の2日間での京都-大阪視察における”本ブログでの報告”は以上となります。正式な報告書はまたしっかりとした形で提出はしますが、市民の皆様に対し議員はどういった視察をしているのか?ということをなるべくタイムリーにお伝えしたいという部分と、自分自身の備忘録とアウトプットも兼ねて書いているのが当ブログでもあります。
     
    今回のテーマ3項目は環境委員会視察ですので、関連分野に限ったものではありますが、現在社会問題ともなっている課題から、川崎市にも関係の深い取組まで、非常に有意義な内容を展開することが出来ました。今回の視察内容を今後の議会でしっかりと反映していきたいと思います。
     
    本日も最後まで読んで頂き、有難うございました。
     


    ABOUTこの記事をかいた人

    宮前区選出、川崎市議会議員(自由民主党) A型/乙女座/丑年 菅生小・中学校→法政二高→法政大学卒業 2008年4月伊藤忠テクノソリューションズ入社 2014年7月に政治活動に専念する為、同企業を退社 2015年第18回統一地方選挙において初当選。現在二期目。 趣味:剣道四段、空手二段、書道(毛筆三段、硬筆二段)

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