視察報告③〜長崎県におけるフッ化物洗口推進事業について〜

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視察報告③〜長崎県におけるフッ化物洗口推進事業について〜

みなさん、こんばんは。川崎市議会議員(宮前区選出)の矢沢孝雄です。
 
本日9日は、大都市税制特別委員会が市役所で開催。本来であれば、そちらの報告をしたいところなのですが、段階的にアップしている昨日までの視察報告を続けてしたいと思います。
 
というわけで、本日は「長崎県におけるフッ化物洗口推進事業について」ご報告致します。
 
フッ化物洗口?何だそりゃと思われる方もいらっしゃるかと思いますので、先ずはフッ化物洗口を含めた視察趣旨を以下に記載致します。

なぜフッ化物洗口を視察?そもそもフッ化物洗口とは

家庭環境によらず、フッ化物洗口によるむし歯予防を希望する全ての子どもが実施できるよう県内全ての保育所・幼稚園・認定こども園・小学校・中学校及び特別支援学校での実施を目指している長崎県の取組を学ぶことで、実際にフッ化物洗口実施の様子や導入に向けた経緯、条例制定までの過程等への理解を深め、本市におけるフッ化物洗口導入の可能性を検討する目的で視察を実施しました。
 
※フッ化物洗口について・・・小・中学校時代には、むし歯(特に永久歯)が最もできやすいと言われている。むし歯予防に使われるフッ化物には、歯の構造を強くし、むし歯になりにくくする効果がある。歯の構造を強くする(耐酸性を高める)、歯の表面を修復する(再石灰化)、その他のフッ化物の働き(歯垢の形成を抑制する働き)などの効果がある。
 

長崎県の取組と川崎市への導入に関して

小・中学校におけるフッ化物洗口の実施をしている長崎県は、3歳児のむし歯が全国でワースト10に入るほどむし歯が多い県という背景があります。むし歯はほとんどの人が経験する疾患で、特に歯の萌出後の1〜2年間は、最もむし歯になりやすい時期です。
 
永久歯のむし歯の予防に関しては、就学前から中学校卒業の時期(4歳から14歳)がもっとも効果的といわれているため、発生しやすい時期にしっかり予防しておくことが重要です。
 
長崎県では、家庭環境によらず、フッ化物洗口によるむし歯予防を希望する全ての子どもが実施できるよう県内全ての保育所・幼稚園・認定こども園・小学校・中学校及び特別支援学校での実施を目指しています。
年度毎に対象校を増やし、最終目標は保育所・幼稚園・小中学校(私立/公立問わず)で100%の実施となっています。事業実施の平成25年から5年目にあたる平成29年度実績で小中学校(私立/公立問わず)100%を達成しました。
本市では議会においてもフッ化物洗口の導入を求める議論が展開されてきましたが、教育委員会の消極的な姿勢もあり導入に至っていないのが現状です。
 
長崎県において、本事業実施に至った経緯を時系列で見てみると、以下の通りとなる。
 
・H20.12 県議会(自民党会派)と県歯科医師会との間で歯科保健に関する条例制定に関する協議
 ・H21.2 県歯科医師会が国で検討されている法律に先立って県条例を制定したいとの意向を表明
 ・H21.6 県議会(自民党会派)と県歯科医師会との間で条例の年内制定について合意
 ・H21.12 平成21年11月定例県議会において議員提案による条例案が可決
 ・H22.6.4 条例制定(全国3番目)
 
以降、条例制定以降、本事業が積極的に推進され現在に至っています。
教員の業務負担につながることが懸念されましたが、長崎県教育庁によると現場教員からの意見としても、導入当初は多少の混乱は見られましたが、業務への慣れが出てからは特段の負担にはなっていないとのことでした。
 
長崎県の今後の課題は、実施校数の維持、拡大です。保育園、幼稚園、小学校への補助が平成30年をもって終了するため、事業の効果等を示しながら、自主財源での実施を働きかけていく必要があるとのこと。ま
た、中学校においてもさらなる実施に向けた取組が必要となっている状況です。
 
先ほど述べたとおり、本市におけるフッ化物洗口導入に対しての教育委員会の姿勢には難しいものがあります。
一方で、本市においては健康福祉局として、フッ化物洗口に対する積極的な取組も見られています。
すでに導入している自治体の成果を注視しながら、本市における導入の可能性を検討していきたいと思います。

 
本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


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