予算審査特別委員会①〜菅生保育園敷地の将来的活用について〜

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みなさん、こんにちは。川崎市議会議員(宮前区選出)の矢沢孝雄です。

 

2月中旬から始まった川崎市議会第一回定例会も本日で最終日となりました。
例年、この第一回定例会は次年度の予算審査特別委員会を含む定例会となっており、一年の中でも最も重要な定例会とも言われております。

 

今回の記事から3回に渡って取り上げるのは、今回の予算審査特別委員会で当方が取り上げた3つのテーマについて日を分けてご報告していきたいと思います。

 

今回の予算審査特別委員会で取り上げたのは、いずれも地元・宮前区に関する内容となっています。

 

①4款2項2目保育事業費〜菅生保育園敷地の将来的活用について〜
宮前区初山にある川崎市公立保育園である「菅生保育園」については、この度、耐震性の問題が判明した為、蔵敷にある地域子育て支援センターすがおとの合築改修工事を行い、移転することが公表されました。移転自体は仕方ないものですが、約1,400㎡ある敷地の将来的な活用を促す事は地域にとって重要と考え、質問を通じて要望等を実施致しました。

 

②13款6項3目文化財保護費〜埋蔵文化財の保存活用について〜
先日も当方ホームページでご報告しました(仮称)埋蔵文化財保存活用センターについてです。現在、宮前区・平中学校第2グラウンドが最有力候補地となっていますが、そもそもの目的や経緯、そして地域の反応や課題等について質疑を行いました。

★川崎市初★「(仮称)川崎市埋蔵文化財保存活用センターの設置計画」について

2024.02.21

 

③11款1項6目宮前区区政推進事業費〜みどりの散歩コース事業について〜
次年度予算では、市制100周年の取組 (仮称)「みやまえみどりのお散歩再発見」が計上されています。緑豊かな宮前区では、これまで豊かな自然や名所など区の魅力を知ることができるお散歩コースが多く存在しています。この事業は、これらのお散歩コースの中からみどりを楽しむコースを地域の団体と再編成し、アプリ等の情報媒体を活用して発言していく取組です。「100周年」一過性のものとせず、以降も発展的取組が求められることに加え、北部市場等、他の魅力的な資源との連携の提案を実施。質疑を通じて要望致しました。

 

今回は上記の中から、「①4款2項2目保育事業費〜菅生保育園敷地の将来的活用について〜」ご報告をさせて頂きます。

 

①菅生保育園敷地の将来的活用について

 宮前区初山にある川崎市公立保育園である「菅生保育園」については、この度、蔵敷にある地域子育て支援センターすがおとの合築改修工事を行い、移転することが公表されました。これは、昨年のまちづくり委員会で報告された「公共建築物の耐震対策」において、今後深度6強〜7程度の大地震が発生した場合、「地震の震動及び衝撃に対して、倒壊し、又は崩壊する危険性がある。」建物と判定をされた事に伴う、園児の安全を第一に考えた取り組みであり、市の判断は致し方ないものと理解をしています。

 

この移転に伴う跡地についていくつか伺って参ります。

 

矢沢たかお
① 先ず、菅生保育園が予定通り、令和7年10月に移転をした後について、その後どのように活用する予定なのか伺います。

 

①ーA(こども未来局長) 菅生保育園についての御質問でございますが、はじめに、土地建物の概要についてでございますが、敷地が約1,400平米、鉄筋コンクリート造の地上2階建ての延べ床面積が約630平米、定員が120名の保育所となっておりまして、昭和49年に完成し、築50年の建物となっております。
次に、移転後の活用についてでございますが、こども未来局としては、今後、周辺地域における保育ニーズの増加が見込まれないため、新たな保育所の整備は予定しておらず、また、他の活用も想定されないことから、令和5年7月に、全庁に向けた利活用調査を実施したところでございます。
調査の結果、希望する部署がなかったことから、今後につきましては、関係局と連携し、民間活用も含めて具体的な活用方法等について検討を進めていく予定でございます。

 

矢沢たかお
② 次に、現園舎については、耐震補強を検討したところ、補強部材として耐震壁を複数設置する必要があることが判明し、保育を運営しながらの工事は困難であり、出来る限り速やかに園児の安全を確保する理由の為、移転することとし、補強工事を実施しない方針としました。仮に、補強工事を実施した場合の概算工事費と工期を伺います。併せて、園舎を除却し、更地に戻す際の概算費用と工期を伺います。

 

②ーA(こども未来局長) 菅生保育園についての御質問でございますが、はじめに、補強工事についてでございますが、児童の安全を確保する緊急性が求められていること、補強工事に伴う仮設園舎の費用や用地確保のための調整に時間を要すること等の状況を踏まえ、近隣施設である地域子育て支援センターすがおへ移転することが最善であると判断したことから、補強工事の試算は行なっておりません。
 次に、既存園舎の解体についてでございますが、既存園舎の利活用も含めた検討が行われていることから、現段階では試算しておりません。

 

(ディスプレイ)

 

矢沢たかお
③ こういったまとまった公共用地が出てくるのは非常に稀です。現在の園舎と園庭の構成だけ見れば、地域団体活動スペースとしてのコミュニティ機能や、橘公園で実施しているPark-PFIのような事も検討できる可能性もありますし、建物を除却し更地にする考えでも、子どもたちの賑やかな声も日常にあった地域ですので、不足している「ボール遊びが出来る公園」へと転換しても良いかもしれません。
いずれにしろ、地域課題解決に向けた行政施策として連動した取り組みを展開すべきです。跡地活用に向けて、全庁的な検討に加え、向丘連合自治会を始め地域と協働した検討を進めて頂けないでしょうか。市長の見解を伺います。

 

③ーA(市長) 菅生保育園跡地利用についての御質問でございますが、未利用になった土地及び建物につきましては、新たな行政利用の実現可能性について検討を進め、行政利用が見込まれない場合には、民間活力の活用可能性について検討しているところでございます。
菅生保育園跡地につきましても、このスキームにより、検討を進めてまいります。

 

 今回の質疑のまとめ

  1. 令和7年10月以降、移転した菅生保育園の跡地について、所管局であるこども未来局としては、新たな保育所設置などの使い方は予定しておらず、また、他の活用も想定されないことから、令和5年7月に全庁に向けた利活用調査を実施したが、調査の結果、希望する部署がなかった。
  2. 新たな行政利用の実現可能性については、民間活力も視野に入れてスキームに則って検討を進めていく。

 

最悪なのは、最終的に民間に売却されてしまうことです。貴重なまとまった公共用地ですので、行政用途&民間活力、最大限の検討をしていただきながら、地域に望まれる形で将来的な活用が進んでほしいと思っています。

 

市長答弁にあった、「民間活力の活用可能性」と「スキーム」についてですが、最後に少し補足をして終わろうと思います。

 

先ず、「民間活力の活用可能性」ですが、現在本市では「川崎市民間活用(川崎版PPP)推進方針」を掲げており、行政施策様々なところで民間活力による市民サービスの向上を図っています。一例を挙げると、「サウンディング市場調査→民間提案→Park-PFI」など。

 

次に、「スキーム」については、庁内的な検討の流れを示しています。

 

答弁にもあった通り、庁内検討による行政用途について最後までしっかり検討してもらい、活用方法が見当たらなかった場合、”行政用地のまま”民間活用の検討を行い、民間提案すらも使えない場合は塩漬け?売却?という流れになるということです。

 

今後については、議会での問題提起は終えましたので、行政側には公式な場でしっかりインプットできました。今後は地域の皆様にもこの課題を好機と捉えて頂き、対市要望などの機会でご検討いただくなど、地域活用に向けてもさまざまなご意見を頂いてまいりたいと思っています。

 

今回も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

 


ABOUTこの記事をかいた人

宮前区選出、川崎市議会議員(自由民主党) A型/乙女座/丑年 菅生小・中学校→法政二高→法政大学卒業 2008年4月伊藤忠テクノソリューションズ入社 2014年7月に政治活動に専念する為、同企業を退社 2015年第18回統一地方選挙において初当選。現在二期目。 趣味:剣道四段、空手二段、書道(毛筆三段、硬筆二段)

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