予特質疑①-2「卸売市場事業特別会計」について~後編~

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予特質疑①-2「卸売市場事業特別会計」について~後編~

みなさん、こんばんは。川崎市議会議員(宮前区選出)の矢沢孝雄です。
 
昨日お伝えしたとおり、本日は具体的な質問、そして答弁を含めたやり取りの内容を掲載いたします。議会における発言は一言一句、議事録が作成され公表されるわけですが、録音データの文字起こしを外部委託していることなどもあり、数か月のタイムラグが発生します。
 
なので、リアルタイムに近い状態で発信ができるよう当ブログでお伝えしたいと思います。
 

質問①卸売市場事業特別会計について


 
矢沢孝雄
平成30年度の卸売市場特別会計予算は、中央卸売市場である北部市場、地方卸売市場である南部市場を併せて、3億6千万円余の繰入金を含めて、歳入合計20億1千万円余、歳出合計は同額を計上しています。
 
卸売市場は生鮮食料品などを円滑かつ安定的に供給するための重要な基幹的施設であり、集荷・分荷機能、価格形成機能や生産者にとっても大切な代金決済機能など、高い公共性と社会的役割を担っていると理解しつつも、一方、平成19年から28年までの10年間だけでも、繰入繰出差引で累計18億6千万円余の繰入を実施しており、今後も多額の繰入が続くと予想される状況は、見過ごすことが出来ない事実でもあります。
 
こういった背景を踏まえ、本市卸売市場に関しては、平成27年度に平成28年度から概ね10年間における市場運営の経営プランが策定されました。この計画の着実な実行と推進は、昨年、市場内業者の皆様から提出されている要望書にも強く記載されています。ところが、経営プラン策定後に本来なら具体的な下位計画の策定、推進されるはずですが、現状、順調に進行しているとは言い難い状況と考えますが、見解を伺います。
 
経済労働局長
平成28年2月に策定した「川崎市卸売市場経営プラン」に基づきまして、市場内事業者と連携を図りながら、その具体化に向けて検討を進めてきたところでございます。
こうした中、国においては、平成28年12月に「農業競争力強化プログラム」を策定し、生産者・消費者のメリットの最大化を目的とした流通構造の改革と、その実現に向けた大幅な規制緩和を伴う卸売市場法の抜本的な改正作業が進められているところでございます。
こうしたことから、市場内事業者と連携し、ホームページを活用した情報発信や、水産物部の市民解放イベントの開催、また計画的な老朽化対策など、実施可能な施策から順次着手しているところでございまして、今後とも国の動向を注視し、取組を進めてまいりたいと存じます。
 
矢沢孝雄
今国会中に成立が予定されている本法案が本市の卸売市場に与える影響は大きいものだと考えます。改正卸売市場法の中で特に本市に影響がある内容及び、成立後に想定している今後の取組みを伺います。
 
経済労働局長
平成29年12月に国が公表した「農林水産業・地域の活力創造プラン」によりますと、売買取引の方法の公表や差別的取扱いの禁止などの共通ルールを国が定め、それ以外の取引ルールについては、共通ルールに反しない範囲において、市場ごとに定めることができるとされており、この内容に即して改正卸売市場法案が今国会において審議されるものと伺っております。
この法案が成立いたしますと、大幅な規制緩和が実現し、より効率的・効果的な市場運営が可能になるほか、「商物一致の原則」の廃止により、市場に持ち込まれる生鮮食料品の量が減少することも想定されるなど、様々な影響が出るものと認識しておりまして、このような影響を慎重に考慮した上で、市場施設の規模や機能の見直しが必要になるものと考えております。
このように本市の市場全体への大きな影響が想定されることから、国会審議の状況を見定め、市場内事業者との意見交換や関係機関との調整を進め、今後の市場運営について適切に対応してまいりたいと存じます。
 
矢沢孝雄
今回の法改正の趣旨は、卸売市場を食品流通の核としつつも、卸売市場を含めた食品流通の合理化と生鮮食料品等の公正な取引環境の確保を促進することにより、生産者の所得の向上と消費者ニーズへの的確な対応を図ることにあります。そこで伺います。 市場における青果、花き、水産物における取扱数量、取扱金額の直近の数字を伺います。また、その内、県内産・市内産の取扱数量、取扱金額の直近の数字を伺います。
 
経済労働局長
平成28年におきましては、青果部では取扱数量で10万2152トン、取扱金額で290億6296万円、花き部では6315万本、44億215万円、水産物フ部は3万1138トン、283億4233万円でございます。
また、県内産、市内産の内訳でございますが、青果部での県内産は取扱数量で6892トン、取扱金額では9億9049万円、市内産では285トン、6100万円、花き部の県内産は265万本、2億3350万円、市内産は47万本、3203万円、水産物部は県内産のみで1847トン、15億2716万円でございます。
 
矢沢孝雄
それぞれご紹介いただきましたとおり、市場における市内産割合は非常に限られています。青果の割合で見ると、取扱数量・金額ともに約0.2~0.3%。花卉も約0.7%程度となっています。加えて、市内産取扱数量の推移を見てみると、青果・花卉ともに減少傾向にあり、特に青果では平成24年に約52万㎏あった取扱数量が、5年後の平成28年では約28万㎏と激減しています。
 
これは、市内において大型農産物直売所セレサモスや、消費者が近い優位性を活かした直接契約が増えてきたこと等、生産者にとって様々な販路が広がってきたこと、そして今後は中学校給食への食材提供などを含め、市場外取引がさらに活発化することが考えられます。
 
再びこの度の法改正の趣旨に戻ると、力点は「生産者の所得向上」と「消費者ニーズへの対応」を図ることにあります。ここでお伝えした「生産者」は、一義的には「市内農業従事者」であることが重要だと考えます。経営状態の改善は勿論、生産者にとって選ばれる市場を目指し、今後の市場運営を議論、検討していっていただくことを要望致します。
 
以上がやり取りになります。最後に・・・
 
昨日もお伝えしたとおり、私にとっては北部市場が身近なところでいつもありました。今でも早朝、地域ではスーパーなどに生鮮食料品を卸に来るトラックを見かけます。そうやって私たちの身近な食生活を担っていただいてることは重々承知しており、事業者の方々には一市民としても大変感謝しております。
 
一方で、物流の変革、消費者のニーズ、生産者にとっての市場メリット、様々な部分で時代は変化し続けています。今回明らかにあった市場の経営状況(繰入状況)、法改正対応に関する行政の考え方、生産者にとっての市場の重要性の変化も踏まえて、今後の市場運営の在り方を事業者の皆様と共に検討していく方向性が示されました。
 
国会における法案通過予定が本年6月頃でしょうか。宮前区から選出頂いている議員としても、市民としても取り組んでいかなくてはならない課題だと思います。今後も注視してまいりたいと思います。
 
次回は、もう一つの質問。生産緑地地区保全調査事業についてご報告してまいります。これは、宮前区にも多くある生産緑地、そして農業従事者を守っていく為の大切な議論になります。都市農業の応援をずっと行ってきた私にとってやらなくてはならないテーマとして取り組ませていただきました。
 
本日も最後まで読んでいただき、有難うございました。
 


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