みなさん、こんばんは。川崎市議会議員(宮前区選出)の矢沢孝雄です。
川崎市議会第5回定例会も代表質問が終わり、9月14日から令和元年度の「決算審査特別委員会」が開催されました。
昨年度、令和元年度の予算に対する決算審査となります。
余談ですが、決算審査特別委員会と同じように、予算案を審査する際には「予算審査特別委員会」というのが開催されます。全国どの自治体においても新年度予算というのは4月1日からのものとなりますので、2月〜3月に開催される定例会議会において、行政側から提出された予算案を審査する為の委員会です。
このタイミングで予算案には承認をしている事になるのが通常ですので、その決算に関してはその決算内容について「認定をするか、しないか」といった議決となります。正しく予算を執行しているか、執行状況を確認したり、今後の課題や取り組みを確認していくことが主軸となってきます。
今回の決算審査特別委員会では、副委員長を仰せつかる事になりました。
片柳委員長(川崎区選出)と共に充実した決算審査となるよう努めてまいります。
因みに決算審査特別委員会は、分科会方式で行われています。
所属委員会をベースとした所管局を分けた審査を行うスタイルなのですが、当方は今年度「まちづくり委員会」に所属しているため、自動的に「まちづくり分科会」所管の審査や質問を行う事になります。まちづくり分科会が所管する部署は、まちづくり局と建設緑政局。2日間に分けて、特別委員会が開催されます。
以下、9月18日(金)まちづくり分科会初日で取り上げた質問をご紹介したいと思います。
宮前区向丘地区のバス路線渋滞対策に関して
質問の前提として、
当該路線は、時間最大バス本数が上り下り合わせて朝ピークで53本・日中27本・夕ピーク34本、総利用者数は上り下り合わせて5万人弱。バス停利用者も溝ノ口駅から離れた神木本町から蔵敷にかけては、日に658人から2,074人と、他の路線と比べて多くなっています。従来から、当該道路のピーク時間帯における道路渋滞対策は地域の課題として取り上げられ続けてきました。当該路線が道路改良のモデル路線として選定されたことは、地域に取っても非常に大きな事です。
バスベイ設置と交差点改良に向けて
今回行った実際の質問を以下で報告してまいります。
10款2項2目計画調査費、路線バス走行環境改善委託料について伺う。
平成30年3月の「都市計画道路網の見直し方針の改定」に基づき、公共交通の強化に向けた道路改良方策として、モデル路線を選定し取り組みが進められている。また、「総合都市交通計画」においても交通施策の一つに掲げられているが、令和元年度決算内容では、その一環として、路線バス走行環境改善委託料として5,280,000円が費用計上されている。
バスベイ設置や交差点改良に向けた調査・検討を行ったとされているが、具体的な内容及び、今後の取り組みとスケジュールを伺う。
答弁①(まちづくり局)
昨年度の委託内容につきましては、交通渋滞を緩和させる等の効果を目的としてモデル路線に選定した野川柿生線において、向丘中学校下停留所のバスベイ整備に向けた基本設計や、都市計画道路久末鷺沼線の子の神交差点の改良工事の検討などを実施したところでございます。
今後の取組等といたしまして、向丘中学校下停留所の整備につきましては、今年度、詳細設計をとりまとめ、来年度の工事着手を目途に取組んでまいります。
また、向丘出張所停留所のバスベイ整備の課題である出張所駐車場の代替機能の確保や、路線バスの円滑な運行に影響を与えていると考えられる蔵敷交番前、平瀬踏切西側交差点の改良について、引き続き、早期の効果発現に向けて関係部署と協議・調整を行ってまいりたいと考えております。
川崎縦貫鉄道によって新駅設置が想定されていた地域(特に3駅しかない宮前区において)は、需要が見込めたからこそ選定されていたわけであり、現在は鉄道不便地域となっている。駅周辺に公共機能・行政機能をはじめ、様々な都市機能を集約、地域の拠点形成といったまちづくりのコンパクト化といった方向性の中において、こういった地域に対する都市交通機能は今後さらに充実と強化を目指すべきである。今回のバスベイ設置や交差点改良などの事業自体は大変重要であり、是非スピード感をもって推進をしていただきたいが、鉄道計画と比較すると大変小規模な事業と言わざる得ない。
ある程度の資源を集中し、二の矢、三の矢と積極的に交通環境の充実に資する事業を計画し進めていくべきだと考えるが、まちづくり局長に見解を伺う。
答弁②(まちづくり局)
本市では、身近な地域の交通を支える公共交通ネットワークの充実や周辺都市と連携した鉄道ネットワークの形成などに重点を置き、総合都市計画に基づく取組を進めているところでございます。
北部地域におきましては、鷺沼駅周辺再編整備や登戸区画整理事業、横浜市高速鉄道3号線の延伸、都市計画道路の整備などの事業が進められており、こうした新たな基盤整備などを契機として、走行環境の改善を含め、効率的かつ効果的な公共交通ネットワークの形成に向け、取組を進めてまいりたいと考えております。
向丘中学校下バス停、向丘出張所へのバスベイ(バス避け)設置
今回の答弁で、これまで求めてきた野川柿生線へのバスベイ設置が具体的に動いていることが分かりました。先ずは、神木本町交差点付近、高架下にある「向丘中学校下バス停」へのバスベイ設置です。今年度詳細設計、来年度工事を予定しています。以下の図面自体は、まだ詳細を詰めたものではない為、完成形とは異なる部分も出てくる可能性があるものですが、イメージ図としてそれぞれ添付致します。
向丘出張所については、現在「向丘出張所の在り方検討」が同時並行的に進んでいます。そちらとの連携も重要となってきますが、施策の早期の効果発現の為にも、スピード感を持った課題解決に取り組んでもらいたいと思います。
また、バスベイの話ではありませんが重要なこととして、交差点改良が必要な課題箇所として「蔵敷交番前(蔵敷交差点)」を答弁していただいたことが挙げられます。現在は、特に週末土日においては、渋滞が酷い状態となっている交差点でもあります。将来、横浜市営地下鉄3号線による新駅設置、生田緑地の小田急開発、向丘地区から鷺沼駅行きのバス便新設など、今後10年を見据えると多くの交通需要が生まれ、既存のままではさらなる交通渋滞を招く結果となってしまうと考えます。
蔵敷交番前交差点の改良自体は、非常に難しい課題が多くあり、時間も要します。ですが、将来を見越して進めていかねばならない課題だと考えています。
本日も最後まで読んで頂き、有難うございました。