みなさん、こんばんは。川崎市議会議員の矢沢孝雄です。
先日閉会した川崎市議会第1回定例会。終盤で令和元年度補正予算として、提出されたGIGAスクール構想について本日は皆様にお伝えしていきたいと思います。
さて、「GIGAスクール構想」についてですが、名前だけであれば、もしかしたら聞いたことがあるかもしれません。私自身も最初に聞いたときは、ギガ?今の時代はもうテラとかペタじゃないのか?と思いましたが、次の頭文字をとった造語のようです。
※Global and Innovation Gateway for All
小中学校などのすべての生徒にPC端末等を配備し、Society5.0時代を生きる子どもたちの教育をより一層充実する目的で文部科学省主体で進められている国家施策です。昨年の9月に公表されました。
その事業概要は大きく2つに分かれています。
- 校内通信ネットワークの整備 : 希望する全ての小・中・特支・高等学校等における校内LANを整備
- 児童生徒1人1台端末の整備 : 国公私立の小・中・特支等の児童生徒が使用するPC端末を整備
川崎市は、約47億円の補正予算を組んでこのGIGAスクール構想に対応することとなりましたが、当方としては今回の補正予算について教育委員会事務局としてあまりに雑な予算計上なのではないか?と思っています。他政令市と比較して、オーバースペックな予算を組んでおり、結果として国からは補助落ちを受けてしまうという状態。教育委員会事務局としては、限られた時間の中で複数業者への概算見積を取り準備したとのことですが、他の自治体も同様なわけです。
令和元年度の補正予算として議会に上程された議案です。あまりに参考の参考的な計上をすること自体が、厳しい言い方をすると市民に対して真摯に向き合っているとは言えないのでは?と感じています。
とはいえ、GIGAスクール構想自体、その推進には賛成です。子どもたちの教育環境充実の為の予算ですので反対はしませんが、しっかりとした取り組みを進めて頂きたいと思います。
GIGAスクール構想のロードマップは?
では、いつ頃子どもたちに端末は行き届くのでしょうか。川崎市も国のロードマップと同じスケジュール感で児童生徒に端末を配備していく予定で、補正予算を組んでいます。国の想定するロードマップは以下のとおりです。
色々と書いてある表ではありますが、端末配備だけをまとめると、
- 令和2年度:小5、6 中1 PC端末配備
- 令和3年度:中2、3 PC端末配備
- 令和4年度:小3、4 PC端末配備
- 令和5年度:小1、2 PC端末配備
端末自体はどう選定されるのかについても、文部科学省から標準仕様が示されており、その中で各自治体がOSや端末を選定していくわけですが、どういった授業を想定するのかによっても選ぶ端末が自治体ごとによって変わりそうです。
一人一台端末でどういった授業を?川崎市の教育指針について
本定例会における代表質疑で、自民党市議団として上記のテーマで質問を実施。教育行政のトップである教育長からは、以下の答弁がありました。
一人一台の端末を効果的・適切に使用することで、個別学習、一斉学習、協働学習、それぞれの形態での学習の幅が大きく広がり、個人の取組や考えを集団と効率的に共有し、他者と自分の考えとを比較することで、自分では思いつかなかったような視点や考えに触れたり、また、相互に刺激し合い補い合うことや、他者と協力し合うことで、新たな発想が生まれ、新たな創造につながる可能性も広がるものと認識しております。
また、機器の双方向性を活用することにより、自分たちとは異なる生活や文化圏の国内外の遠隔地の集団との交流学習も可能となり、学級・学校を越えた多様な考えに触れながら学習を深める効果も期待できるものと考えております。
ICTも含めた様々なツールを駆使しながら各教科等の学びをつなぎ、社会の課題の解決や一人ひとりの夢の実現に活かしていけるような、子どもたちの育成を目指してまいりたいと考えております。
本日も最後まで読んで頂き、有難うございました。
最後に、「学校における1人1台端末環境」公式プロモーション動画を添付いたしますので、GIGAスクール構想のイメージを理解いただければ幸いです。