総務委員会視察①〜神戸医療産業都市構想について〜

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総務委員会視察①〜神戸医療産業都市構想について〜


 
みなさん、こんばんは。川崎市議会議員(宮前区選出)の矢沢孝雄です。
 
5月10日〜11日にかけて、現在所属をしている総務委員会の視察を実施してまいりました。視察場所は神戸市と大阪市です。本日は神戸市での視察報告をこのブログでさせていただきます。
 
先ず、神戸市では以下の2つのテーマについて視察を実施致しました。
①神戸医療産業都市構想の推進について
②奨学金返還支援基金について
 

神戸市医療産業都市とは


この名前を聞くと、おぉ〜神戸市っていうのは医療が進んでいるのか〜。とネーミングだけで感じるかと思います。確かに神戸市といったら、港と医療のイメージが私は浮かびます。
 
そんな神戸市ですが、実は元から医療を先進的に取り組む市だったかというとそうではありません。
 
神戸市医療産業都市構想の背景には、「23年前の阪神・淡路大震災(1995年1月17日)」があります。これにより、経済的損失:6.9兆円(神戸市一年分の市内総生産に相当)、市内死者数:約4,600人と未曾有の大災害が発生したことが背景にはあります。
 
復旧から復興フェーズにいく中で、神戸市の将来をどう描いていくかという中でスタートしたのが、この医療産業都市構想でした。今年度、取り組みからちょうど20年を迎えるそうです。
 
「神戸に日本初のクラスター形成(産学連携、医療関連産業の集積)」、「橋渡し研究の推進」をキーワードに進められてきたプロジェクト。細かい内容は割愛しますが、進出企業数と雇用者数の推移を見てみると、
 

 
医療分野の発展によって得られる経済効果は非常に計算がしにくいとのことで、神戸市が独自に推計した経済効果も記載がされています。結果が出ている内容とみるか、投資対効果としては課題があるかどうかについては、さらに突っ込んだ議論が必要となります。雇用者数がこれだけ増えると、そこには公共交通をはじめ雇用者の生活環境の充実が次の課題になっているようです。
 
本市においては、殿町キングスカイフロントがこのプロジェクトに相当する部分です。プロジェクトとして積み重ねてきた年月は神戸市が上ですが、分野は違えど参考にすべき点も多々あることを感じました。
 

課題も多そう!?奨学金返還支援基金について


 
次の項目は、神戸市単独事業で進めている奨学金返還支援基金についてです。まず事業概要です。
 
 
この事業は、読んで字のごとく、大学生時代に借りていた奨学金の返済を特定の条件下で神戸市が半分面倒見ますというものです。その特定の条件下というのは、⑴戦略産業等就職者(神戸市が指定した業種への就職)、⑵若手起業家支援制度(35歳以下等の条件あり)のどちらかです。
 
事業目的は、神戸市における人口動態の改善。具体的には、大学等の入学時には転入超過だが、就職期には転出超過となっていることに着目。さらに神戸市全体としてはすでに人口減少が進んでおり、本制度を通して市内就職者や市内事業者の増加を目指し、人口増加の一助とすることを目的としています。
 
まだスタートしたばかりですが、平成29年度実績が⑴戦略産業等就職者支援制度:6名。⑵若手起業家:2名。という状況ですので、目的をしっかり意識した上で、この数字の良し悪しを考えると現時点では評価しにくい状態だということがわかりました。
 
先ほども申し上げたとおり、神戸市は全体としては人口減少を辿っています。平成30年4月時点での人口は152.7万人。ほぼ川崎市と同じです。近々、川崎市は神戸市を人口では抜くという予測がされています。
 
人口が増えればすべてが良いというわけではなく、市域が神戸市の4分の1しかない本市ではその人口密度の高さから多くの課題を抱えています。ですが、神戸市は神戸市として、やはり人口減少にどうにか歯止めをかけたいということで、いま全庁的に様々な施策を検討しているとのことでした。
 
正直、この奨学金支援制度自体はまだ評価しにくい状態ではありますが、現在の本市には馴染まない施策だなと感じつつ、近い将来人口減少を迎える本市にとって、神戸市の今後の取り組みが間違いなく参考になるということを感じた視察でした。
 
 
本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。次回は、視察2日目の大阪市での項目の報告をさせていただきます。
 


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