介護予防特化型デイサービス「はなまる元気塾」を視察!
<左から当方(矢沢たかお)、吉沢市議(多摩区選出)、島村参議院議員(神奈川県選挙区)、はなまる元気塾の小田塾長>
みなさん、こんばんは。川崎市議会議員(宮前区選出)の矢沢孝雄です。
昨日までの委員会視察、北海道から帰ってきて早々、本日午前中は、介護予防特化型デイサービス「はなまる元気塾」を視察いたしました。
今回の視察は、私と多摩区選出の吉沢議員とで合同でセッティングしたもので、塾長の小田さんには私の後援会でも、体操&公演を依頼させていただいたこともある方で、施設開所以来、「介護予防」の前線で熱心に活動されています。
改めて考えたい介護の逆進性とは・・・
逆進性(ぎゃくしんせい)・・・それぞれが逆の方向に進む傾向。例えば、消費税率が上がると低所得者ほど収入に対する食料品などの生活必需品購入費の割合が高くなり、高所得者よりも税負担率が大きくなるということ。デジタル大辞泉より引用
介護施設の職員にとって、利用者さんが施設のプログラムを通じて元気になったり、歩くことが困難だった方が円滑に歩けるようになる。
そういったことが喜びであるのにも関わらず、元気になればなるほど施設に入ってくる報酬が減ってしまい、結果的に経営(運営)が厳しくなる
そんな現場があると小田塾長。介護事業者の現状を次のような資料を用いてご説明されていました。
「介護予防の観点から見た高齢者施策の現状と課題」から一部抜粋 提供:はなまる元気塾
要介護1だった方が要支援に改善されただけで、施設としてみるとこれだけの差があるわけですね。この逆進性に対して、川崎市のアプローチは「健康福寿プロジェクト」と呼ばれ推進している「改善された方一人あたり5万円のインセンティブを事業者に出す、市長表彰、市HPを使って広報面でバックアップする」といったものなのですが、事業者から言わせてみると、利用者さんを改善させようというモチベーションには繋がらないというのが率直な意見のようです。
国ではどのような議論がされているのか・・・
実は、国においても介護保険制度創設時から、事業者が提供するサービスの質を適切に評価する取組の重要性が認知されてきており、サービスの質の評価を踏まえた様々な介護報酬上の評価に係る取組が継続して実施されているのが状況です。
サービスの質を踏まえた介護報酬に関しては、以下の3つの観点があります。
⑴ストラクチャー(構造)・・・簡単に言うと「人の加配」等です。
⑵プロセス(過程)・・・要介護別の基本報酬等
⑶アウトカム(結果)・・・サービスにより得た利用者の状態変化
介護保険制度創設からあったのが、⑴と⑵で、⑶を評価する取組は実は平成18年からスタートしています。
意外と前から検討してるんですね。その歩みが次の資料。
国の社保審-介護給付費分科会での資料です。
この資料に目を通すと、アウトカム評価を検討し始めてからの苦労がよくわかります。まだまだ、介護予防に関しては明確な学術的なエビデンスに乏しい状況ということが、島村参議院議員からも話がありました。
難しい課題がある中ではありますが、介護予防の重要性と推進することの意味を多くの人に知ってもらうということが大切です。
今後もさまざまな場面で、今日得たことを広報しながら、少しでもはなまる元気塾の取組をアピールしていきたいと思います。
お忙しい中視察を受け入れてくださった小田塾長、施設関係者の皆様、ありがとうございました。
今回も長文にも関わらず最後まで読んでいただきありがとうございました。