一般質問③園児は10年間で1万人減・・・幼稚園型預かり保育事業の充実を妨げる制度の改善

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みなさん、こんばんは。川崎市議会議員(宮前区選出)の矢沢孝雄です。

 

今回は令和5年川崎市議会第3回定例会(6/12〜7/6)における一般質問で取り上げた内容についてご報告させて頂きます。

 

以下が今回取り上げたテーマとなります。

 

① 都市計画道路横浜生田線(水沢工区)開通に向けた状況について
川崎市第2期道路整備プログラムで令和7年度開通目標となっている「都市計画道路横浜生田線(水沢工区)」についてです。議員1期目から取り上げ続けてきた地元積年のテーマ。令和5年度・6年度では約8300万円を計上して、環境影響評価(自主アセス)と道路設計を行なっています。令和7年度開通に向けた取り組み状況を伺いました。
 
② 横浜市営地下鉄3号線延伸事業の今後の方向性について
令和12年度開通目標に、あざみ野駅から新百合ヶ丘駅まで横浜市営地下鉄を延伸する事業について、今後の方向性を伺いました。川崎市に設けていく中間駅についても宮前区側ルートである「東側ルート」で選定され、あとは事業開通を待つのみという状況という市民は多いかと思います。ですが、新型コロナをきっかけに市営交通の経営状況は悪化し、現在は原材料・エネルギー価格等の高騰が大きな問題となっており、経営難が続く見通しが横浜市営交通経営審議会からの答申で出されています。今回は、どの答申内容をなぞりながら、川崎市として今後どのような方向性で横浜市とともに事業を進めていくのかについて伺いました。
 
③ 幼児教育振興に向けた取組について
市内就学前児童数は2016年にピークを迎え、現在緩やかな減少傾向となっていますが、共働き家庭の増加等の要因もあり、依然として市内保育所利用申請者数は増加傾向にあります。その一方で、公立幼稚園が存在しない現在の本市において、幼児教育全般を一手に担ってきた私立幼稚園の園児数は急速な減少を続けています。将来の幼児教育環境を川崎市としてどのように考えているのか、保護者が求めているニーズへの対応をどのように支援していくのか、について伺いました。

 

今回は上記の中から、「③ 幼児教育振興に向けた取組について」をご報告させて頂きます。

 

③ 幼児教育振興に向けた取組について

以下、実際の第3回定例会での質疑の様子です。

 

矢沢たかお
 市内就学前児童数は2016年にピークを迎え、現在緩やかな減少傾向となっているが、共働き家庭の増加等の要因もあり、依然として市内保育所利用申請者数は増加傾向にある。
 一方で、これまで公立幼稚園が存在しない現在の本市において、幼児教育全般を一手に担ってきた私立幼稚園の園児数は急速な減少を続けている。本市として、幼稚園の園児数減少をどのように受け止めているのか、その原因を含め見解を伺う。 併せて、幼児教育環境の減少に伴う影響と、幼児教育環境の充実に向けた本市の今後の取組を伺う。
 

 幼稚園についてのご質問でございますが、幼稚園の園児数の減少につきましては、共働き世帯の増加等に伴う、子育てニーズの多様化に加え、就学前児童数の減少が影響していると考えられ、幼稚園経営を取り巻く環境は厳しさを増していると認識しております。
 本市といたしましては、幼稚園における多様な幼児教育・保育ニーズへの対応が可能となるよう、就労家庭の子どもの預かり保育に対する補助事業を通じて、預かり保育の長時間化や通年化を推進するとともに、認定こども園への移行を推進してきたところでございまして、引き続きこれらの取組を推進してまいります。
矢沢たかお
 幼稚園の園児数の減少について、「子育てニーズの多様化」に加え、就学前児童数の減少が影響しているとの答弁だが、就学前児童数の減少は幼稚園に限らず、保育園等にも該当する話である。幼稚園と保育園を比較した際、保護者にとっての経済的負担の違いをどのように認識しているのか見解を伺う。また、この経済的負担の違いが幼稚園の園児数の減少に繋がっているのではないかと考えるが見解を伺う。
 幼稚園と保育所における、保護者の経済的負担につきましては、国において、令和元年10月から開始された幼児教育・保育の無償化以降の3歳児以上で比較しますと、幼稚園においては、月額2万5千7百円までを上限に無償化されましたが、各園が特色ある教育の実現のため、任意に入園料や保育料を定めているところでございます。一方、保育所におきましては、給食費など一部の実費徴収を除き、無償化されたところでございます。
 こうした保護者の経済的負担の違いにつきましても、幼稚園の園児数の減少に影響を及ぼしている要因の一つであると考えております。
矢沢たかお
 共働きが一般化する中で市民から選ばれる園になる為にも、幼稚園における預かり保育事業の充実が求められている。現行の本市補助制度では、預かり保育を一生懸命実施すればするほど幼稚園側の負担が増えてしまうという意見がある。「幼稚園型一時預かり事業」について、現行の本市補助制度の内容と共に、どうしてこういった意見が出てくるのか見解を伺う。
 本市の幼稚園型一時預かり事業につきましては、国の補助制度を活用し、園児一人当たりの基本単価及び長時間加算の設定に加え、市単独加算として、長期休業日加算を設定しております。また、市の加算要件として、1日11時間以上の預かり保育を実施した場合等で利用者負担額を月額9千円以下とした場合は、就労家庭児童等受入加算として1園当たり年額289万2千4百円を補助しているところでございます。
 当該加算につきましては、利用者にとっては負担額が抑えられる一方、幼稚園にとっては就労家庭児童等受入加算を受けても、コスト面で見合わないといった声を伺っており、月額9千円以下で運用している園は一部に限られているところでございます。
矢沢たかお

 市が設けている独自の要件である、「利用者負担額を月額9,000円以下」を廃止した場合、本市の幼稚園型一時預かり事業である「就労家庭児童等受入加算」を園は受けやすくなり、11時間以上の預かりを実施する園が増えると見込まれる。「利用者負担額を月額9,000円以下」の要件を廃止することに対する見解を伺う。

 市の加算要件の一つとして定めている利用者負担額の上限につきましては、国の補助要件として定められているものではなく、各園が任意で設定する利用者負担額を抑制することを目的として本市独自で設けているものでございます。
 しかしながら、現在、ほとんどの幼稚園が利用者負担額の上限を超えて金額を設定している状況でございますので、就労家庭児童等受入加算のあり方について、幼稚園の御意見も伺いながら検討してまいりたいと考えております。

 

 また、今回取り上げた内容については、川崎市議会インターネット中継から録画映像としてご覧いただくことが可能です。ただ、2年?3年くらいでアーカイブから消去されてしまい、見ることが出来なくなってしまいます。(当方の映像についてはこれまですべて、本ホームページ「広報紙・市政報告」からご覧頂けるようにしています)

 

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
また次回も宜しくお願い致します。

 


ABOUTこの記事をかいた人

宮前区選出、川崎市議会議員(自由民主党) A型/乙女座/丑年 菅生小・中学校→法政二高→法政大学卒業 2008年4月伊藤忠テクノソリューションズ入社 2014年7月に政治活動に専念する為、同企業を退社 2015年第18回統一地方選挙において初当選。現在二期目。 趣味:剣道四段、空手二段、書道(毛筆三段、硬筆二段)

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