みなさん、こんばんは。川崎市議会議員(宮前区選出)の矢沢孝雄です。
閉会期間中の現在、先の記事でも紹介しましたが地域を歩かせて頂いています。
コロナ禍で日々の行事が自粛傾向にあり、毎年恒例で実施していた「活動報告会」が出来ない為、作成した資料を直接持参しながらご挨拶に回っています。
中々お会い出来なかった方々と短い時間ですが言葉を交わすこともでき、様々なご意見を頂くと共に、有り難いお言葉も沢山頂いています。
本日はその様子をお伝えするのではなく、活動報告資料の中には記載していなかった部分で、お伝えしたい内容がありましたのでご報告出来ればと思っています。
早速ですが、それは何かというと、「全国都市緑化フェア in 川崎市について」です。
順番にお伝えしていきたいと思います。
全国都市緑化フェアとは
全国都市緑化フェアは、都市緑化意識の高揚、都市緑化に関する知識の普及を図り、国、地方公共団体、民間の協力により都市緑化を全国的に推進し、緑豊かな潤いのある都市づくりに寄与することを目的としている「国内最大級の花と緑の祭典」です。全国都市緑化フェアを紹介する公益財団法人都市緑化機構のホームページを引用すると、昭和58年(1983年)から毎年、全国各地で開催されている祭典であり、現在、「第37回ひろしま はなのわ2020」という名前で広島で開催されています。
国内最大級の花と緑の祭典ということもあり、皇室をお迎えするイベントとなります。
フェアの中心的行事である全国都市緑化祭では、皇室からの『おことば』、子どもたちによる『緑化宣言』、『みどりの社会貢献賞』の授与、『庭園コンテスト』の表彰、フェア会場での皇室による『記念植樹』等が行われ、都市緑化の重要性を強く訴えかけるとともに、緑化祭に招待される地元の緑化活動関係者等の方々にとって大きな励みとなっています。
【第33回全国都市緑化よこはまフェアホームページより】
川崎市での開催可能性について
公益財団法人都市緑化機構で紹介するページによると、これまでの開催一覧を確認することが出来ます。全国都市緑化フェアの開催一覧
開催一覧を整理すると、これまで川崎市では一度も開催されたことがないということが分かります。また、歴史をさかのぼってみると、第1回の大阪府に始まり、府県市共催を含めて24府県、政令指定都市においては17市での開催実績があることがわかります。
我々、自民党川崎市議団として平成29年に初めてこの「全国都市緑化フェア川崎市開催」を提言。以降、代表質問で開催誘致を継続的に求めてきました。
自民党が初めて取り上げ、開催検討を求めた代表質問と市長が開催に向けた取り組みを進めていくことを表明したときの代表質問を以下に掲載。
平成29年第3回定例会〜原のりゆき議員代表質問〜
次に、全国都市緑化フェアについて伺います。本年3月に、花と緑の祭典、第33回全国都市緑化よこはまフェアが横浜市で開催されました。全国都市緑化フェアについて、公益財団法人都市緑化機構によると、国民一人一人が緑の大切さを認識するとともに、緑を守り、楽しめる知識を深め、緑がもたらす快適で豊かな暮らしがあるまちづくりを進めるための普及啓発事業とされており、昭和58年から毎年、全国各地で開催されています。既に第34回は八王子市、第35回は山口県及び山口市共催での開催が決定しています。歴史をさかのぼってみると、第1回の大阪府に始まり、府県市共催を含めて24府県、政令指定都市においては16市での開催実績があります。人口150万人を突破し、大都市として成長を続ける本市においても、これからの都市緑化のあり方、シティプロモーションの観点からも、本市初の全国都市緑化フェア誘致に向けた検討を進めるべきと考えますが、見解と対応を伺います。
藤倉建設緑政局長答弁
次に、全国都市緑化フェアについての御質問でございますが、全国都市緑化フェアは、国内最大級の花と緑の祭典として、都市緑化意識の高揚、都市緑化に関する知識の普及を図り、国、地方公共団体、民間の協力により都市緑化を全国的に推進し、緑豊かな潤いのある都市づくりに寄与することを目的としております。緑化フェアは、開催地の魅力を知っていただくとともに、観光の振興や経済的な貢献にも効果が期待でき、大変有意義なものと認識しておりますので、これまでも愛知県や横浜市などへの視察やヒアリングを行ったところでございます。今後も開催都市への視察等を行い、事業規模や開催費用、人員体制などの情報収集に努めてまいります。
令和2年第1回定例会〜橋本まさる議員代表質問〜
次に、全国都市緑化フェアについて市長に伺います。我が会派は17政令指定都市で開催実績がある全国都市緑化フェア誘致に向けた検討を、これまで継続して求めてまいりました。このたびの予算案に市制100周年の令和6年度開催に向け、基本構想の策定などに取り組むための費用として700万円が計上されました。都市における緑の重要性と本市の緑施策について、市民はもとより全国に大きく発信できる機会であります。本事業に向け大きな一歩を踏み出したことを高く評価するとともに、開催に向け着実な準備を要望します。まず、国との折衝を含め、これまでの検討の経緯と事業目的、今後の取組について伺います。また、市長の施政方針では全国都市緑化フェアを通じて、都市における新たな緑の価値の創造と、多様な主体による緑の都市づくりを目指すとありました。市長の考える新たな緑の価値、多様な主体とはどういったものなのか伺います。
福田市長答弁
全国都市緑化フェアについての御質問でございますが、緑化フェアの開催につきましては、これまで事業規模や運営体制などの情報収集に努め、国等の関係機関に緑化フェアの理念や目的などを確認するとともに、私自身も開催都市の視察を行ってまいりました。それらを踏まえ、本市での開催する意義を検討し、これまでの100年で培われた川崎市の都市としての魅力をさらに向上させていくために、これからの100年に向け、緑を生かした都市づくりに転換を図るよい機会であると考え、開催誘致に向けて取り組むことといたしました。今後につきましては、本市での開催意義などを踏まえ、国土交通大臣の開催同意を得られるよう基本構想の策定を進めてまいります。基本構想の策定に当たりましては、これまでの本市の緑化の取組に加え、今後は、人の心にゆとりや豊かさをもたらす身近なものとして質の向上を図っていくなど、緑に新たな価値を見いだし、行政だけでなく、市民の皆様や市内企業や関係団体などの多様な主体による緑の都市づくりを目指してまいります。
【公益財団法人都市緑化機構ホームページより】
川崎市で全国規模の都市緑化の祭典を開催する意義
先の答弁においても、市長自ら他都市の全国都市緑化フェアを視察し、これから迎える川崎市制100周年を一つの「かわさき緑の転換期」という位置付けにしていきたいという想いが込められている答弁だったと私自身は理解しています。
1924年、神奈川県において3番目の都市として発足した川崎市ですが、港湾部は京浜工業地帯の一部として港湾施設も整備され、工業都市として発展した一方で、工業や交通の公害、乱開発などの社会問題に直面してきました。川崎市=公害のイメージが定着してしまった時代から、現在公害を克服、環境先進都市として取り組みが先鋭化しています。
公害で苦しみそれを克服してきた時代から、よりクリーンで持続可能な都市づくりを全国の先頭にたって進めていきたい。市制100周年という大きな節目のタイミングで、そういった一つの転換期として、緑の祭典を川崎市で行うことは非常に大きな意義があると開催誘致を最前線で進めてきた私自身、感じています。
意義はなんとなく理解したけど、では具体にどういった祭典になるの?市内のどこで行っていくの?といった具体的な部分はまだまだ詰めていくのに時間がかかります。ただ、宮前区にもかかり、市内最大の緑地公園である「生田緑地」は一つの候補地になるのは有力と考えます。生田緑地は東側地区において、向ケ丘遊園跡地での小田急による再開発も進んでいます。ちょうど、100周年「かわさき都市緑化フェア」開催時期には、跡地活用再開発が完了するのではないでしょうか。
川崎市らしい、都市機能と緑の融合、市民生活の豊かさを表現できるかもしれません。具体の計画はこれからですし、構想レベルも私自身知りませんが今から楽しみです。皇室をお迎えしての一大行事。市民の皆様にも是非注目、期待していただきたいです。
今後のスケジュールについて
ここまで全国都市緑化フェアの内容や議会でのやり取り、川崎開催の意義などをお伝えしてきましたが、では今後どのようなスケジュールで進んでいくのかも気になるところです。
実はこの記事を書いている令和2年10月時点ではまだ正式に開催することが決定しているわけではない状況ですが、令和6年度に迎える市制100周年を念頭に置くと、逆算でも以下のようなスケジュールを組んでいくのではないかと思われます。
令和2年度中 : 庁内検討&基本構想素案策定
令和3〜5年度 : 国や都市緑化機構との調整。基本計画等策定、開催準備やプレイベント
令和6年度 : 市制100周年、かわさき全国都市緑化フェア開催
大きな予算をかけて実施する一大行事となります。勿論開催して終わりではなく、意義にも記載したとおり、川崎市の大きなレガシーにしていく必要があります。何しろ随分先の話です。今後もまた別の機会で、皆様にはご報告していきたいと思います。
本日も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。