川崎市の特別養護老人ホーム待機者数等について〜実態調査&窓口一元化へ前進!!〜
皆様、こんばんは。川崎市議会議員(宮前区選出)の矢沢孝雄です。
本日は第4回定例会で質問した内容のうち、「川崎市の特別養護老人ホーム待機者数等について」を取り上げさせて頂きます。
そもそも川崎市の特養待機者数ってどれくらいいるの!?
川崎市の特別養護老人ホーム申請者数は実は、年々減少傾向にあります。
この数字をどのように分析しているかを市に質問したところ、次のように答弁がありました。
とまぁ、要するに
「①介護保険制度の改正、②居宅サービスや地域密着型サービス、ショートステイ等の拡充による選択肢の増加、③市による入居意向の再確認の徹底」
これらが数字の減少に寄与していると分析しているということです。
いま何が問題になっているの!?
特養に関連する問題は介護人材の不足、施設老朽化に伴う建て替え等、多岐にわたっていますがその中の一つ「特養申込者(待機者)調査」について取り上げました。この問題については以前から取り上げており、神奈川新聞にも掲載いただきました。
以下、本定例会での当方と健康福祉局長、市長とのやり取りです。
減少してきたとはいえ、3,582名という数字は非常に大きな数字です。ですが、この数字だけを見た時にどこまで実際の状態を表している数字なのかといった観点では、首をかしげてしまいます。入居申請者数の内、「今すぐ入居したい」と「いずれ入居したい」の数字で止まるのではなく、さらにその中で医療的ケアの有無、認知症の有無と症状、虐待等の有無などの状況も含めて状態把握に努めるべきといった質問をさせていただき、答弁では「状態像を正確に把握する手法の検討を行い、実態を調査し、真に入居を必要とする方の実態把握に努めていく」とのご回答頂きました。その後、具体的にどのような検討を行い、どの程度まで実態調査が進んでいるのか健康福祉局に伺います。
昨年10月に実施した「高齢者実態調査」に加え、本年1月に「特別養護老人ホーム」に対し、新たに調査を行ったところでございまして、入居を申し込みされている方の中には、約21%の方が胃ろうや経管栄養を、約15%の方が喀痰吸引を必要とするなど、医療的ケアの必要な方が多くいらっしゃることを把握したところでございます。
また、施設から入居の打診に対し、先送りの意向を示した件数が大変多い状況も把握したところでございます。
また、施設から入居の打診に対し、先送りの意向を示した件数が大変多い状況も把握したところでございます。
現在、入所希望者は平均4か所の施設に入居申込を直接提出しているわけですが、事業者側がいざ電話などで案内をすると、「別施設に入所してしまった」、「申込はしたがやはりまだ入所したくない」などの理由や、申込時点の生活状況等調書と、いざ面談・調査といった時点で例えば医療的な処置が必要となったなど、状態像が変化していて結果として受入れ出来なかったケースなどにも対応する為、申込窓口の一元化を図り、入居申込者の待機期間や状態像の「見える化」を図り、「施設間での共有」を進める事を、当時、平成28年第2回定例会でも提案させていただきました。
ご答弁では、入居希望者の状態像の変化などがあることを認めて頂きつつ、「一元的な窓口の設置については、申込受付窓口の設置や応対者の体制整備、システムの環境整備など、費用面での課題を中心に様々ある為、現在の申込方法を継続しながら、把握している諸課題の改善に向けて取り組んでいく」といった主旨の答弁がありましたが、その後の具体的な取組状況を健康福祉局長に伺います。
ご答弁では、入居希望者の状態像の変化などがあることを認めて頂きつつ、「一元的な窓口の設置については、申込受付窓口の設置や応対者の体制整備、システムの環境整備など、費用面での課題を中心に様々ある為、現在の申込方法を継続しながら、把握している諸課題の改善に向けて取り組んでいく」といった主旨の答弁がありましたが、その後の具体的な取組状況を健康福祉局長に伺います。
現在の申込方法は、各施設に直接申し込む必要があることから、複数の施設に申し込む場合、入居申込書を、施設数分作成しており、申込者の負担となっております。
また、現在の「入退居指針」においては、申し込みの有効期間を設定していないため、「介護付有料老人ホーム」など他の施設への入居や、病院への入院など、状態像の変化の把握が困難であることや、途中で入居の意向が無くなった場合でもカウントされ続けるなどの課題がございます。
こうしたことから、既に申し込みを一元化し、窓口を担っている横浜市福祉事業経営者会や横浜市内の特別養護老人ホームの運用状況等について、現地視察とヒアリングを実施し、申込受付窓口の設置や応対者の体制整備、個人情報に配慮したネットワークシステムの環境整備など、様々な課題を整理したところでございます。
現在、「川崎市老人福祉施設事業協会」等、関係者との情報交換や、関係局と連携を図りながら、申込み先の一元化、及び申込有効期限や申込可能施設数の設定をはじめ、医療依存度が高い方についての各施設との情報連携など、仕組みづくりについて、検討を進めているところでございます。
また、現在の「入退居指針」においては、申し込みの有効期間を設定していないため、「介護付有料老人ホーム」など他の施設への入居や、病院への入院など、状態像の変化の把握が困難であることや、途中で入居の意向が無くなった場合でもカウントされ続けるなどの課題がございます。
こうしたことから、既に申し込みを一元化し、窓口を担っている横浜市福祉事業経営者会や横浜市内の特別養護老人ホームの運用状況等について、現地視察とヒアリングを実施し、申込受付窓口の設置や応対者の体制整備、個人情報に配慮したネットワークシステムの環境整備など、様々な課題を整理したところでございます。
現在、「川崎市老人福祉施設事業協会」等、関係者との情報交換や、関係局と連携を図りながら、申込み先の一元化、及び申込有効期限や申込可能施設数の設定をはじめ、医療依存度が高い方についての各施設との情報連携など、仕組みづくりについて、検討を進めているところでございます。
最後に市長に伺います。市長が掲げられたマニフェストでは、「特養の入居待ち状態について正確な調査とシステム構築を行い、必要な施設整備やサービスへのマッチング強化を行う」と記載をいただきました。マニフェストの一文に込められた市長の考えを伺います。
また、入居申請者の正確な実態調査と、施設間で情報共有が可能となるシステムの構築等は早急に進めるべきと考えますが、今後の取組とスケジュール感を伺います。
また、入居申請者の正確な実態調査と、施設間で情報共有が可能となるシステムの構築等は早急に進めるべきと考えますが、今後の取組とスケジュール感を伺います。
本市では、高齢者の方々が住み慣れた地域で安心して暮らせるまちづくり、介護が必要になっても「かわさき」で暮らし続けられる支え合いのまちづくりを基本目標に掲げ、高齢者の多様な居住環境の実現に向けた取組を進めております。
介護基盤の整備を進める上で、在宅生活を支えていくための「地域密着型サービス」の拡充や、介護者の負担軽減のための「ショートステイ」の整備とともに、「特別養護老人ホーム」の着実な整備を進め、真に入居の必要性が高いと認められる方が優先的かつ円滑に入居できるよう取り組むことが重要であると考えております。
今後におきましては、入居申請者の正確な実態の把握とともに、入居申込者管理システムの再構築を早期に実現してまいりたいと存じます。
介護基盤の整備を進める上で、在宅生活を支えていくための「地域密着型サービス」の拡充や、介護者の負担軽減のための「ショートステイ」の整備とともに、「特別養護老人ホーム」の着実な整備を進め、真に入居の必要性が高いと認められる方が優先的かつ円滑に入居できるよう取り組むことが重要であると考えております。
今後におきましては、入居申請者の正確な実態の把握とともに、入居申込者管理システムの再構築を早期に実現してまいりたいと存じます。
今回、市当局及び市長から初めて、入居申請者の正確な実態調査とシステムの再構築(状態像の共有)を早期に実現していく旨の答弁がありました。これらの取組を進めることは、特養申込者(待機者)と施設側の双方にとって有益なことになると考えます。一刻も早く進めていただくよう要望して質問を終わりました。
本日も最後まで読んでいただき、誠に有難うございました。次回は、「多世代同居・近居の取組」について実施した質問を紹介致します。
次に、平成28年度に実施した「高齢者実態調査」においては、多くの高齢者の方々が「介護が必要になった場合でも自宅で暮らしたい」と望まれていることから、在宅生活を支えていくための「居宅サービス」や「地域密着型サービス」の拡充、介護者の負担軽減のための「ショートステイ」の整備を進めているところでございます。
また、現行の入居申込者管理システムにおいては、本人が希望しなくなった場合や、他の施設に入居しても連絡をいただけない場合など、把握が困難なことが課題であったため、入居申込者に対し、入居意向の再確認を行い、入居申込者数の精査にも努めてきたところでございます。
こうした取組が、近年の入居申込者数の減少に反映しているものと考えております。
今後につきましても、入居申込者の意向の把握に努めるとともに、申込者数の動向に注視してまいりたいと存じます。