みなさん、こんばんは。川崎市議会議員(宮前区選出)の矢沢孝雄です。
今回も引き続き第1回定例会における予算審査特別委員会で取り上げたテーマについて、ご報告をしてまいります。
量も多い為、テーマごと、複数の記事に分けてご報告いたしますが、まず今回取り上げた3つのテーマについて、その概要と共に以下記載させて頂きます。
- ①5款1項1目_民生児童委員活動 x デジタル化
- ②6款3項1目_ごみ処理事業 x 安全対策
- ③3款1項1目_外国人政策 x 総合的施策の推進
本市においても地域のつながりの希薄化が進む中で、民生委員が向き合う課題は多様化・複合化しており、その重要性はかつてないほど高まっています。その一方で、担い手確保に向けた取組が喫緊の課題となっている中、宮前区各地区の民生委員児童委員との意見交換を実施した際に頂いた要望について、先進事例を含め、調査を続けてきた結果も踏まえ、質疑を行いました。
平成28年、令和4年と、本業務において委託事業者における安全対策の徹底について、質疑を重ねてきました。直近では、本年に入り、「委託業者の空き缶・ペットボトル収集者による自走に伴う死亡事故」も発生。依然として改善される気配の無い事故発生率に、今後の施策の方向性を質しました。
全国の水準を大きく上回る形で増加を続ける本市外国人市民の増加。「日本人と善良な外国人が共に安全安心に共生できる社会」を創るためには、これまでの多文化共生施策の枠を超えた取組が不可欠となってきます。不正対応や危機管理の視点、さらには居住実態の把握といった課題を包含した「総合的な外国人政策」を推進する必要性について質しました。
上記の中でも今回の記事では、「外国人政策 x 総合的施策の推進」について、具体的な議会でのやりとりを記載致します。
「③3款1項1目_外国人政策 x 総合的施策の推進」に関する具体的な議会でのやりとり


こうした中、従前より川崎市国際交流センターや市民館等において、年間約1,400人を対象に市民ボランティアによる日本語講座等を開催していることに加え、今年度からパイロット事業としてゼロビギナー講座を実施したところでございます 。
令和8年度におきましては、ゼロビギナー講座の開催回数を増やすとともに、場所や時間帯等の改善を行うなどの取組を進めてまいります 。

そこで伺いますが、本市が把握している日本語学習を必要とする住民の「潜在的総数と今後の見込み」とその算出根拠を伺います。併せて、「入りたくても入れない」待機状況を市としてどう認識しており、今後の拡充に向けた具体的なマイルストーンをどう描いているのか、伺います。

また、外国人住民人口の増加により、一部の日本語学習の場が満員になるなど、日本語を学びたい外国人のニーズに応えきれていない現状などは把握しており、川崎市地域日本語教育推進方針においても日本語教育機会の拡充や支援者育成は課題であると位置づけているところであり、引き続き、専門家等で構成されている「地域日本語教育の推進に関する部会」における御意見等を伺いながら、対応策を検討してまいります。

- 社人研に基づく長期人口推計では、43年後には総人口に占める外国人割合は10%を超える
- 川崎市の外国人市民の人口は平成17年から令和7年の間、年平均3.86%で増加。
- 令和8年以降の伸び率を、Aパターン3.86%で継続した場合と、コロナ後の増加推移を前提としたBパターン6.75%で推移した場合とで計算
- Aパターンでは、約13年後には川崎市民における外国人割合は10%を超え、43年後には31%を超える推計。
- Bパターンでは、約13年後には川崎市民における外国人割合は15%を超え、43年後には106%を超える推計。
増加の一途と辿る外国人と共生する社会を実現していく上において、重要なことは、日本語教育の充実だけではありません。国は昨年以降、児童手当の出国後受給や出産育児一時金の不正請求、入国初年度の国保料未払い対策、生活保護制度の運用の適正化、公営住宅等における緊急時対応を見据えた国籍把握など、外国人の居住実態把握の徹底と不適正な事案の是正について、全国の自治体に通知を行っています。一部の制度の網を掻い潜る行為を行う外国人を放置することは、ルールを守る善良な外国人市民への偏見を助長し、市民全体の不平等感を高める極めて重大な問題に繋がります。
そこで、外国人政策として行われている国からの通知に対する本市の認識と実態について、所管局にそれぞれ伺います。実態把握が出来ていない場合、その理由を併せ、伺います。

外国人に対する児童手当の支給につきましては、国の通知に基づき、適正に実施しているところでございまして、外国人受給者が転出届を出さないまま出国している場合にも、出入国在留管理庁から住民記録担当部署に出国の通知が届いた際に、職権で住民票を消除し、その後情報連携により児童手当の受給資格を消滅するなどの対応を行っております。
この場合は、出国と同時に消滅の手続きが行えないことから、過払いが生じることがあり、当該外国人への返還請求が困難となりますが、再入国をした際に請求が行えるようリストを作成し管理しております。 引き続き、関係部署と連携しながら外国人に対する児童手当の適正な支給事務に取り組んでまいります。

不正請求対策といたしましては、海外出産の場合は、申請書の他、海外の医療機関または領事館で発行された出生証明書、調査に関わる同意書等を御提出いただいており、出生児が海外にいる等の理由により、住民票で確認できない場合等には、現地の医療機関へ事実確認をしたうえで支給するなど、給付の適正化を図っております。
また、国民健康保険料の滞納世帯数のうち、世帯主が外国籍の方は、令和6年度3,420世帯となっております。
保険料に滞納が発生した場合につきましては、国籍に限らず、文書や電話による催告や、滞納処分等を実施しており、各区役所の実情に合わせて外国語による催告書を活用しているところでございます。
海外からの入国初年度における国民健康保険料前納制度の適用につきましては、費用対効果を鑑み、適切に対応してまいりたいと存じます。
最後に本市の生活保護の状況につきましては、令和7年7月末日時点の世帯主が外国籍である被保護世帯数は、709世帯でございまして、国の通知に基づき、人道上の観点から、日本国民に準じた保護を行っているところでございます。
制度の運用の適正化に向けましては、国において、「生活保護行政と出入国在留管理行政が連携し、外国人による制度の適正な利用に向けた対応を検討する」こととなっておりますので、その動向を注視し、適切に対応してまいります。

従前の入居者における在留資格については、市営住宅入居資格の国籍条項を撤廃した昭和50年度から、また、国籍については市営住宅総合管理システムを導入した平成17年度頃から入居時に申込者からの住民票や在留カード等の申請書類により把握していることを確認しておりますが、それ以前の入居者等については、制度上、不明な方もおり、市営住宅全体としての正確な外国人入居者数は把握していないところでございます。


一方で、外国人住民人口の増加など取り巻く環境の変化に伴い、より一層の横断的な課題の共有と、局間での連携した取組が必要であると考えております。

「日本人と善良な外国人が共に安全安心に共生できる社会」を創るためには、これまでの多文化共生施策の枠を超えた取組が不可欠となってきます。不正対応や危機管理の視点、さらには居住実態の把握といった課題を包含した「総合的な外国人政策」を推進する為に、局を横断して情報を一元化し、国と連携した施策を全国で先んじて取り組んでいく姿勢と体制が必要と考えます。先ずは、副市長級をトップとするような「全庁的協議体」を速やかに設置し、一丸となって取り組むべきではないでしょうか、今後の対応を伺います。

本年1月には、国から「外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策」が示されたところでございますが、本市では既に部局横断の会議体を立ち上げており、今後必要な取組の具体化に向けて、さらに部会の設置を準備しているところでございます。引き続き、国の方向性との整合を図りながら、取組を進めてまいりたいと存じます。
まとめ
今回の質疑の内容を端的にまとめていくと以下のようになります。
現状と課題: 日本語が全くできない「ゼロビギナー」への対応や、学習ニーズの細分化が課題となっている。
今後の対応: ゼロビギナー向け講座の開催回数を増やし、場所や時間帯の改善を進める。また、潜在的な学習ニーズの把握は不十分であるため、専門部会の意見を聴きながら対応を検討する。
2. 給付金・保険料等の適正化
児童手当: 出国届を出さずに帰国した受給者への過払いが発生しており、返還請求が困難なケースが存在。
出産育児一時金: 海外出産時の不正請求対策として、現地の医療機関への事実確認を行うなど給付の適正化を図っている。現状年間数件発生しているが母数の増加によって業務量の増加が懸念される。
国保料滞納: 外国籍の滞納世帯(令和6年度:3,420世帯)に対し、外国語の催告書活用や滞納処分を実施。
3. 生活保護と市営住宅の管理
生活保護: 令和7年7月末時点で709世帯(世帯主が外国籍)が受給。国の動向を注視し、出入国管理行政と連携した適正な運用を検討。
市営住宅: 平成17年から新規入居者の国籍・在留資格は把握しているが、把握のみで、的確な広報や教育課題への対応に活かすなど有効活用がされているわけではない。
4. 全庁的な連携と総合対応(市長答弁)
組織体制: 令和元年度から関係課長会議を設置しているが、外国人住民の増加に伴い、より一層の局間連携が必要であると認識。
市長の姿勢: 国が示した「総合的対応策」との整合を図るため、部局横断の会議体に加え、さらに具体的な取組を推進する部会の設置を準備している。
答弁の中では、「外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策に係る関係課長会議」を令和元年度に設置し、それぞれの取組の共有を行なってきたとありましたが、実際はこの会議は「単なる情報共有の場」としての機能が主であり、現場における課題や、国との連携における具体的な課題に対し、解決に向けた取り組みを検討する場とはなっていません。
その課題認識を持っているからこそ、今回の答弁では初めて、課題への対応を主とした部会を新たに発足し、取り組んでいく方向性となっています。
本市における外国人施策は今後ますますその重要性が増していきます。単純に市民が圧倒的に増えてくる見込みだからです。
今後も注視をしてまいります。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


















そこで、日本語講座等の現在の運営状況と、現場が直面している課題に対する認識、および新年度予算においてこれらの課題にどう具体的に取り組むのか、見解を伺います。