みなさん、こんばんは。川崎市議会議員(宮前区選出)の矢沢孝雄です。
前回に引き続き、現在行われている決算審査特別委員会における当方が取り上げた2つのテーマについて、以下ご報告させて頂きます。
① スポーツセンターにおける不適切利用の実態について
多摩川河川敷を中心とする野球場利用申込問題を追求してきた中で、それを知った市民から区のスポーツセンターにおいても不適切で不公平な利用のされ方が横行しているという情報が入り、水面下で調査を続けていました。今回の質問では、その実態と市としての対応について質しています。
多摩川河川敷を中心とする野球場利用申込問題を追求してきた中で、それを知った市民から区のスポーツセンターにおいても不適切で不公平な利用のされ方が横行しているという情報が入り、水面下で調査を続けていました。今回の質問では、その実態と市としての対応について質しています。
② 市立学校の自然教室の実施状況及び今後について
長年にわたって、小学5年生及び中学1年生を対象に川崎市八ヶ岳少年自然の家で実施してきた自然教室が大きく変わろうとしています。市教委は八ヶ岳少年自然の家ではなく、他施設の活用(選べるチョイス)へと全校をシフトさせていく方向性を示している中、課題等を中心に取り上げています。
今回は、「② 市立学校の自然教室の実施状況及び今後について」をご報告させて頂きます。
決算審査特別委員会 文教分科会でのやりとり

① 令和6年度決算では、教育指導費の委託費約6億4,900万円において、約9,955万円の不用額が発生しています。この委託費の明細には、自然教室事業実施委託費も含まれています。昨年の6月議会において、自然教室のバス代の高騰に対応する為、9,632万円の補正予算が議決されているにも関わらず、この額の不用額が発生してしまった理由を詳細に伺います。

(答弁)教育指導費の委託費についての御質問でございますが、不用額9,955万5千円のうち、小学校自然教室事業実施委託料の不用額が1,969万2千円、中学校自然教室事業実施委託料の不用額が5,324万7千円、その他2,661万6千円で、主な理由は入札差金等となっております。
自然教室事業実施委託料の不用額につきましては、補正予算額を積算していた時期には、先行して中学校の春季分及び小学校分について、労働時間規制等による影響や、バスの確保を最優先に契約方法を変更しながら発注をしていたことなどにより、バスの発注単価が最も高額となっていたことが主な発生要因となっております。
また、補正予算成立後の中学校の冬季分のバス入札においては、例年と比較すると高額ではあるものの、予定価格を相当下回ったことも、要因のひとつと考えております。
自然教室事業実施委託料の不用額につきましては、補正予算額を積算していた時期には、先行して中学校の春季分及び小学校分について、労働時間規制等による影響や、バスの確保を最優先に契約方法を変更しながら発注をしていたことなどにより、バスの発注単価が最も高額となっていたことが主な発生要因となっております。
また、補正予算成立後の中学校の冬季分のバス入札においては、例年と比較すると高額ではあるものの、予定価格を相当下回ったことも、要因のひとつと考えております。

② 関連して、今後の自然教室の方向性について伺います。本年1月31日の文教委員会報告資料では、レッドゾーンイエローゾーンを外した現地施設整備、富士見町内での移転整備、他施設の活用、この3つについて年間総コスト比較を実施しています。現地施設整備と他施設の活用選べるチョイスを比較した際、その差は0.9億円であり、他施設の活用の場合のみ追加で必要となってくる費用の大半は施設使用料や人件費です。他施設の利用料金は言わずもがな上昇傾向であることに加え、今後の人件費高騰を加味した試算なのか伺います。加味していない場合、これらの要素を含めた場合の総コスト比較を伺います。

(答弁)コスト比較についての御質問でございますが、中間報告においてお示しした各案の総コストは、バス代のほか、他施設活用における施設使用料や添乗員等の人件費、現地での再編整備や移転整備等における建設費や指定管理料等、全て令和6年度時点での精算となっております。
本年11月に予定しております、今後の方向性等におきましては、今後、国から公示される「貸切バスの運賃・料金」や、他施設活用における直近の各学校の利用状況や施設使用料など、各案の最新の状況を加味した上で、比較検討できるよう、総コストをお示ししたいと考えております。
本年11月に予定しております、今後の方向性等におきましては、今後、国から公示される「貸切バスの運賃・料金」や、他施設活用における直近の各学校の利用状況や施設使用料など、各案の最新の状況を加味した上で、比較検討できるよう、総コストをお示ししたいと考えております。

③ 今定例会の我が会派の代表質問では、自然教室の今後の方向性について、「現地での再編整備等については、長期的な安全性の確保やコスト比較の観点から、一旦凍結し、他施設の活用を前提に検討を進めることとした」との答弁でした。
全校で他施設の活用、所謂、選べるチョイスを前提とした場合、川崎市八ヶ岳少年自然の家の利用者数及び率はどの程度減少するのか伺います。
全校で他施設の活用、所謂、選べるチョイスを前提とした場合、川崎市八ヶ岳少年自然の家の利用者数及び率はどの程度減少するのか伺います。

(答弁)全校他施設に移行した場合の少年自然の家の利用状況についての御質問でございますが、少年自然の家の令和6年度の延べ利用者数は、89,669人でございまして、そのうち、自然教室での延べ利用者数は69,378人で、全体の77.4%となっております。
例年、自然教室での利用が全体の8割前後であることから、今後、全校他施設に移行した場合、延べ利用者数は約8割の減になることが想定されます。
例年、自然教室での利用が全体の8割前後であることから、今後、全校他施設に移行した場合、延べ利用者数は約8割の減になることが想定されます。

④ 利用者数の激減した当該施設をその後どのように運営していく考えなのか伺います。

(答弁)少年自然の家の今後の運営についての御質問でございますが、現在、関係局において、少年自然の家の次期指定管理者の選定作業が行われており、次期指定期間においては、自然教室の利用は減少を見込んでおりますが、その他の利用は、これまでどおり受入れを継続するとともに、自然教室で空いた枠については、指定管理者の取組によって、活用が可能になるものと考えております。

⑤ 自然教室には、自然との直接的な触れ合い、協調性・社会性の育成、生きる力の醸成等、児童生徒にとって教育上の意義があり、日常では中々出来ない経験が詰まっています。現時点では、八ヶ岳少年自然の家の今後の方向性は明らかとなっていませんが、仮に、自然教室については、全校を選べるチョイスにシフトさせた場合、当該施設を現状のまま維持し続けていくのは困難と判断してもおかしくはない状況と考えます。本市が、市外に社会教育施設を保持しない将来となった場合、選べるチョイスのみで、将来、例えば10年先、20年先においても安定的に自然教室を実施できると考えているのでしょうか。教育長に見解を伺います。

(答弁)自然教室の実施についての御質問でございますが、土砂災害特別警戒区域等の指定や運転手不足によるバス入札の不調など、全市立中学校が少年自然の家での自然教室実施をスタートさせた20年前には想定していなかった外的要因を受け、この間、持続可能な実施手法を検討してまいりました。
他施設活用におきましては、自然教室の実施目的に沿って、子どもたちにどのような学びや体験をさせたいか、学校ごとに考え、その実情に合わせて、充実した活動ができる時期や施設を選んでおり、実施校の子どもたちや教員には、おおむね好評となっているところでございます。
現在も、事務局が利用施設の拡充に取り組んでおりますが、子どもたちが自然教室を通して、多様な体験や経験ができるよう、学校がより多くの選択肢から選べる利用施設の更なる拡充を図ることが重要であると考えておりますので、安定的な実施に向け、しっかりと取り組んでまいります。
他施設活用におきましては、自然教室の実施目的に沿って、子どもたちにどのような学びや体験をさせたいか、学校ごとに考え、その実情に合わせて、充実した活動ができる時期や施設を選んでおり、実施校の子どもたちや教員には、おおむね好評となっているところでございます。
現在も、事務局が利用施設の拡充に取り組んでおりますが、子どもたちが自然教室を通して、多様な体験や経験ができるよう、学校がより多くの選択肢から選べる利用施設の更なる拡充を図ることが重要であると考えておりますので、安定的な実施に向け、しっかりと取り組んでまいります。

⑥ 教育長の答弁では、「子どもたちが自然教室を通して、多様な体験や経験ができるよう、学校がより多くの選択肢から選べる利用施設の更なる拡充を図ることが重要であると考えておりますので、安定的な実施に向け、しっかりと取り組んでいく。」とのことでしたが、これは、例え1つの施設がなくなっても、複数選択肢があることで、リダンダンシーの確保がされているという考えだと思いますが、それは表面上の選択肢であり、例えば、250名以上を見込む大規模校の場合、現時点ですでに候補施設が限られているという意見も現場からは出ています。「八ヶ岳であれば、トラブルや事故、何か不測の自体が発生したときの対処もし易い」「子どもたちがどういったプログラムで、どの居室にいて、どのように移動して等々、その場にいなくてもわかるのは大きい」「公共交通アクセス、病院、この辺りの距離感含め、よく考えられている」、これらは現場の教職員から伺った意見です。
選べるチョイスで、各学校によって行く先がバラバラになる上、教職員も校長も異動があります。変動要素が掛け合わされ、学校にも個の教職員にもノウハウが溜まりにくい構造であるという意見も伺っています。
加えて、ようやく特定の施設の利用に慣れてきたと思ったら、施設自体が無くなる可能性もある。
こういった現場からのご意見を含め、安定的な自然教室の実施について、同じ学校長も経験されてきた教育長はどのようにお考えでしょうか。
選べるチョイスで、各学校によって行く先がバラバラになる上、教職員も校長も異動があります。変動要素が掛け合わされ、学校にも個の教職員にもノウハウが溜まりにくい構造であるという意見も伺っています。
加えて、ようやく特定の施設の利用に慣れてきたと思ったら、施設自体が無くなる可能性もある。
こういった現場からのご意見を含め、安定的な自然教室の実施について、同じ学校長も経験されてきた教育長はどのようにお考えでしょうか。


最後に、意見要望です。「施設自体が無くなる可能性もある。」とお伝えしましたが、選べるチョイスの選択肢は、八ヶ岳少年自然の家を含めて、17施設あります。そのうち、民設民営が4施設あり、民間施設はいわゆるホテルや部活動の合宿施設のイメージです。さその先行きは民間の経営状況次第であることは当然、ご答弁にあった「子どもたちが自然教室を通して、多様な体験や経験ができる」という意味でも、求めているものに合致していないと判断している学校も存在しています。
また、残りの13施設は公設ですが、栃木県立みかも自然の家を除き、大半が1960〜1970年代に建築されています。各自治体の議事録を調べても施設の老朽化が大きな課題となっており、財源確保を含め、施設を手放す自治体が増えていくことは、容易に想像が付きます。
本日は、自然教室を将来にわたって安定的に実施するという視点、現場におけるノウハウが蓄積しにくい構造であるという視点ですが、議論できませんでしたが、施設毎に本市が関与できないところでルールが構築され都度対応せざるを得ないこと、公設では自治体住民の利用優先がされることや保護者負担が増えることなど、多くの課題を内包しています。
八ヶ岳少年自然の家における自然教室の利用が無くなることを前提に、施設の存廃に関する検討も進んでいることかと推測しますが、子どもたちにとってかけがえの無い経験である自然教室が、将来に渡って安定的に実施出来るよう、今後の方向性に関する策定を進めて頂くこと要望し、質問を終わります。
また、残りの13施設は公設ですが、栃木県立みかも自然の家を除き、大半が1960〜1970年代に建築されています。各自治体の議事録を調べても施設の老朽化が大きな課題となっており、財源確保を含め、施設を手放す自治体が増えていくことは、容易に想像が付きます。
本日は、自然教室を将来にわたって安定的に実施するという視点、現場におけるノウハウが蓄積しにくい構造であるという視点ですが、議論できませんでしたが、施設毎に本市が関与できないところでルールが構築され都度対応せざるを得ないこと、公設では自治体住民の利用優先がされることや保護者負担が増えることなど、多くの課題を内包しています。
八ヶ岳少年自然の家における自然教室の利用が無くなることを前提に、施設の存廃に関する検討も進んでいることかと推測しますが、子どもたちにとってかけがえの無い経験である自然教室が、将来に渡って安定的に実施出来るよう、今後の方向性に関する策定を進めて頂くこと要望し、質問を終わります。
まとめ
今回の質疑で、次のような方向性が明らかとなりました。
・自然の家を現地で再構築するか、移転整備するか、それとも固有施設を持たず、他施設活用「選べるチョイス」に全校シフトしていくかについて、総コスト比較を再度実施することとなった。
・現在、川崎市が所有し指定管理者によって運営されている八ヶ岳少年自然の家での自然教室が無くなることで、利用者数は約8割減となる。
・減少が見込まれる中、指定管理者更新においては、空いた利用枠について自主事業として指定管理者独自の運営を想定している。
・他施設活用「選べるチョイス」で選択できる施設は教育委員会としても今後さらに拡充できるよう積極的に取り組んでいく。
・他施設の多くが同年代での建築となっており、老朽化への対応とサービス維持が課題となっている。将来的な維持存続が懸念されることについて、市としても「安定的に実施できるよう・・・」とし、明確な答弁はなかった。
・現在、川崎市が所有し指定管理者によって運営されている八ヶ岳少年自然の家での自然教室が無くなることで、利用者数は約8割減となる。
・減少が見込まれる中、指定管理者更新においては、空いた利用枠について自主事業として指定管理者独自の運営を想定している。
・他施設活用「選べるチョイス」で選択できる施設は教育委員会としても今後さらに拡充できるよう積極的に取り組んでいく。
・他施設の多くが同年代での建築となっており、老朽化への対応とサービス維持が課題となっている。将来的な維持存続が懸念されることについて、市としても「安定的に実施できるよう・・・」とし、明確な答弁はなかった。
自然教室を将来にわたって安定的に実施するという視点、現場におけるノウハウが蓄積しにくい構造であるという視点ですが、議論できませんでしたが、施設毎に本市が関与できないところでルールが構築され都度対応せざるを得ないこと、公設では自治体住民の利用優先がされることや保護者負担が増えることなど、多くの課題を内包しているので、また11月に公表される素案においても、しっかり議論を積み重ね、将来にわたって如何に子どもたちの貴重な体験の機会を守っていけるかを主眼に取り組んでいきたいと思います。
本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。












