大阪市行政視察!〜ヘイトスピーチへの対処に関する条例について〜

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大阪市行政視察!〜ヘイトスピーチへの対処に関する条例について〜


 
みなさん、こんばんは。川崎市議会議員(宮前区選出)の矢沢孝雄です。
 
28日まで嫁の実家で不幸があり、福島県田村郡小野町にいました。携帯が繋がらない環境(電波的な意味合いも含め)だった為、皆様にはご迷惑をおかけしてしまいました。
 
29日は終日、行政視察に。今回は大阪市のヘイトスピーチへの対処に関する条例について勉強をさせていただきました。
 
 
今回の視察に関する費用には、政務活動費を使わせていただいています。報告書は後日、議会に提出をさせていただきますが、本ブログでも今回の視察での所感を一部掲載したいと思います。
 
【ヘイトスピーチへの対処に関する条例の視察における所感】
 2016年国会における「ヘイトスピーチ解消法」成立を受けて、各自治体ではヘイトスピーチ規制に関する取組を進めていくこととなった。本市では全国に先駆けて、ヘイトスピーチが予想される団体に対する公的施設の利用を規制する、本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律に基づく「公の施設」利用許可に関するガイドラインを平成29年度末から本格運用することとなる。
 
今回視察をした大阪市は、「大阪市ヘイトスピーチへの対処に関する条例」を平成28年7月1日から施行している。
大阪市の場合、「大阪市ヘイトスピーチ審査会」で審査し、そのうえで市として該当すると判断した場合には、拡散防止措置として、事案の内容に応じ、掲示物などの撤去やインターネット上の映像の削除の要請を行うことや、認識等の公表として、表現内容の概要、表現活動を行ったものの氏名又は名称などの公表を行う事としている。
 
大阪市が現在課題と考えている部分として以下があるとのこと。
 ①インターネット上の氏名住所の取得が現行法のままで非常に難しい
 ②条例上の審査会の運営が追いついていない(制度施行から1年半で34件中、審査完了は10件)、疲弊しつつある。審査会を経ないと行政単独では判断できない。
 ③この条例に対して反対している方々からは、表現の自由の侵害なのではないかという住民訴訟が起きている状況(審査会報酬、削除要請の郵送代などが違憲)。情報公開請求も多く、実際の実務は大きな負担となっている。
 
 本市で策定しているガイドラインに加え、ヘイトスピーチへの対処に関する条例制定を求める声が市民団体だけでなく、一部の議員からも挙がっているが、すでに2年弱条例の運用をしている大阪市においても多くの課題がある状態だと感じた。特に、条例制定時にはリアルでのヘイトスピーチ活動を無くすことを念頭に置いた条例だったが、予想以上にインターネット上での活動が対象になるケースが多くなっているということ。その際、インターネット上でヘイトスピーチ関連の動画等を掲載している人間の氏名等が、電気通信事業法との関係で取得が出来ない。行政指導はあくまでプロバイダに要請をし、プロバイダ任意の中で取組を行ってもらっているのが実情である。更に、「表現の自由の侵害」といった観点でも案件ごとにしっかり審査を行う必要がある。大阪市でも置いている審査会の委員には、非常に難しい案件を一つ一つ丁寧に処理していく事が求められることを考えると、どこまでを一自治体が行うべきかという議論も必要だと感じた。
 
いずれにしろ、全国に先駆けて条例制定をした大阪市のいままでの経過、現在の課題、そしてこれからの取組を学べたことは、本市の取組を考えていく上でも非常に重要な機会となったと考えている。
 
多くのことを学ばせていただいた視察でしたが、翌日の予定が詰まっていた為、日帰り視察になってしまったことが残念です。帰りの新幹線内で報告書などを作って、家で一杯やりたいと思います笑
 
本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
 


ABOUTこの記事をかいた人

宮前区選出、川崎市議会議員(自由民主党) A型/乙女座/丑年 菅生小・中学校→法政二高→法政大学卒業 2008年4月伊藤忠テクノソリューションズ入社 2014年7月に政治活動に専念する為、同企業を退社 2015年第18回統一地方選挙において初当選。現在二期目。 趣味:剣道四段、空手二段、書道(毛筆三段、硬筆二段)

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