一般質問②幼保無償化事務センター業務について〜業務プロセス改善による負担軽減の提案〜

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みなさん、こんばんは。川崎市議会議員(宮前区選出)の矢沢孝雄です。

 

参院選も投開票まで1週間を切りました。連日応援活動等にも入っており、そちらの活動報告もお伝えしたいところではありますが、今回も前回に続き、6月6日から6月29日まで開催されていた「令和4年川崎市議会第3回定例会」一般質問において、当方が取り上げた以下テーマについてご報告させて頂きます。

 

① 都市農業振興施策について〜特定生産緑地・市内産農産物活用・物価高騰対策〜
 これまで「特定生産緑地への移行」を推進してきました。結果、全国政令市平均を大きく上回る95.2%の申出率となった一方で、申出の無かった生産緑地への対策について伺いました。また、中学校給食センターにおける給食アンケートの実施状況について、物価高騰による農業従事者への支援についてそれぞれ伺いました。
 
② 幼保無償化事務センター業務について〜業務プロセス改善による負担軽減の提案〜
 令和元年10月から始まった幼児教育・保育の無償化に伴い設置され、各種事業者や保護者からの無償化給付等に係る認定や請求に関する審査事務及びコールセンター業務を行なっているのが幼保無償化事務センターです。保護者が市に対して幼稚園を通して行なっている「副食費補助の認定申請」プロセスの改善を提案致しました。保護者・幼稚園・川崎市、3者にとって業務負担軽減に繋がる結果となりました。
  
③ 川崎市卸売市場経営プランについて〜北部市場機能更新〜
 北部市場では現在、「川崎市卸売市場経営プラン改訂版」に掲げる基本目標の実現に向け、令和4年度中に機能更新の考え方や手法等を取りまとめる「北部市場機能更新に係る基本計画」の策定を目指しており、昨年の6月議会でも、機能更新について取り上げ、議論をさせて頂きました。今回はその続きとなります。
   

一質②川崎市中央卸売市場北部市場の機能更新について〜今年度基本計画策定〜

2021.06.19
   

 

今回は、上記3テーマの中から「② 幼保無償化事務センター業務について〜業務プロセス改善による負担軽減の提案〜」の議会でのやりとりを含め、ご報告をさせて頂きます。以降、実際の議会でのやりとりを掲載させていただきます。

 

② 幼保無償化事務センター業務について〜業務プロセス改善による負担軽減の提案〜 

矢沢たかお
 幼保無償化事務センター業務について、こども未来局長に伺います。
 
 令和元年10月から始まった幼児教育・保育の無償化に伴い設置され、各種事業者や保護者からの無償化給付等に係る認定や請求に関する審査事務及びコールセンター業務を行っているのが幼保無償化事務センターです。
 
 本市の幼保無償化事務センター業務について、日々現場で多くの書類のやり取りをしている幼稚園から、「センター業務にムダがあるのではないか?」「非効率な業務があるのではないか?」「以前説明会か何かで市に指摘をしたが全く変わる気配が無い」といった疑問のお声を頂きました。
 
 詳しくヒアリングをさせて頂くと、「副食費の給付に係る事務」で各園から保護者に配布し、園で取りまとめのうえ市に提出している「認定申請書」に関する内容でした。 
 そこで伺いますが、本市の私学助成幼稚園における「副食費の給付に係る事務」について、現状の具体的な業務フローを伺います。
 併せて、年間でどの程度の認定申請書を受け付けているのか、件数を伺います。

 

<こども未来局長>
 私学助成幼稚園における副食費の給付事務についての御質問でございますが、はじめに、一定の年収要件等を満たす世帯は、保護者が支払うべき実費徴収に係る費用の一部を補助する対象となります。
 手続きとしましては、事業の対象となる年収要件等を満たす保護者の方は、幼稚園の入園時に、園から渡される補足給付認定申請書を記入し、園を通して市に申請を行い、本市にて対象の可否を審査いたします。
 認定申請は毎年必要となることから、入園後は、毎年一度、市民税額の変更に伴う申請手続きを、園を通して行っていただいております。
 また、給付につきましては、四半期に一度、園を通して給付費請求書を市に提出いただき、本市から保護者の口座に直接振り込みを行っております。
 なお、令和3年度の認定申請件数につきましては、469件でございます。

 

矢沢たかお
 横浜市においては、入園後1度でも認定の申請があった園児に対して、市で認定期間中の税を確認することで、再申請を不要としています。年に一度の書類とは言え、
 
園の視点では、
・各園から保護者に申請書を配布
・決められた期日内に園で取りまとめ
・不足、修正事項、問い合わせ等の対応
・園でも記載内容のチェックを行い市に提出
 
市の視点においても、
・全園から届いた認定申請書を無償化事務センターで1次審査実施
・市職員による2次審査の実施
・訂正、差し替え、問い合わせ事務等の対応
・その他、認定申請書提出案内等、必要書類の作成に加え、園を通しての書類の送付等
 
これらが認定申請書の数だけ発生するわけです。
他都市のように、1度の認定申請で終えられることは、保護者にとっても、園にとっても、市にとっても、大きな負担軽減となる話であると考えます。本市の「副食費の給付に係る事務」についても、他都市を参考に早期見直しを図るべきですが、見解と今後の対応を伺います。
 

現在の業務プロセス〜Before〜

 

提案した業務プロセス〜After〜

 

<こども未来局長>
 給付事務の見直しについての御質問でございますが、市において保護者の税情報等対象要件を確認し、補助金の申請書を毎年度提出することなく交付決定等の手続きを行うことができれば、保護者にとって負担軽減につながるものと考えております。
 また、幼稚園や事業所管課の事務負担軽減につながると想定されることから、今後、他都市の事例等も参考に、行政手続きとしての妥当性も踏まえながら、検討してまいりたいと存じます。

 

矢沢たかお
 局長から前向きなご答弁を頂きました。私は今回の幼稚園の件に限らず、こういった業務プロセスの見直しに関する提案を議会でも頻繁に取り上げて参りましたが、数多ある業務の中でも、取り上げられていないだけで、実際にもさらに多くの改善すべきフローが存在しています。
 
 関わる方々すべての業務負担が下がるような改善であれば、それは補助金という真水を給付するにも劣らない程の効果を生み出すと思いますし、一日でも早い改善ができれば福利効果も発生します。是非これからも目の前で当たり前にやっている業務を常に疑う姿勢で改善を続けて頂きたいと思います。

まとめ

 

<まとめ>
・ 川崎市における私学助成幼稚園で発生している「副食費(給食)の補助申請に関わる業務」においては、幼保無償化が実施されて以降、毎年必ず対象者は申請が必要であった。
・ 一方で、他都市においては一度申請すれば再申請は原則不要とする業務プロセスをとっており、関わるすべての方々の業務負担が下がることから、改善の提案を実施した
・ 結果、行政としても「幼稚園や事業所管課の事務負担軽減につながると想定されることから、今後、他都市の事例等も参考に、行政手続きとしての妥当性も踏まえながら、検討してまいりたい」という答弁に繋がった。来年以降は、改善された業務プロセスで行われると思います。

 

本日も最後まで読んでいただき、有難う御座いました。
次回も引き続き、一般質問で取り上げた内容についてご報告させて頂きます。

 


ABOUTこの記事をかいた人

宮前区選出、川崎市議会議員(自由民主党) A型/乙女座/丑年 菅生小・中学校→法政二高→法政大学卒業 2008年4月伊藤忠テクノソリューションズ入社 2014年7月に政治活動に専念する為、同企業を退社 2015年第18回統一地方選挙において初当選。現在二期目。 趣味:剣道四段、空手二段、書道(毛筆三段、硬筆二段)

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