文教委員会視察「青森県弘前市、宮城県仙台市」
11日から12日にかけて、文教委員会の視察を行ってきました。今回の視察先は、青森県弘前市と宮城県仙台市です。弘前市では、①弘前駅前公共施設「ヒロロスクエア」②弘前市子育て企業応援制度を視察。
仙台市では、①仙台市子育てふれあいプラザ「のびすく仙台」②若者によるまちづくり「仙台ミラソン」をそれぞれ視察をしてきましたので、当ブログでも簡単にご報告いたします。
初日は初上陸となった青森県弘前市。弘前駅前地区再開発ビル「HIRORO(ヒロロ)」内の「ヒロロスクエア」は、市民のいろいろな生活シーンの中で、誰もが気軽に立ち寄り、行政サービスを利用できる公共フロアとして平成25~26年に整備されました。 ヒロロスクエアは、多世代の市民交流と健康増進の拠点となるよう、「子育て」を中心に、「健康」「交流」「行政」の4つの機能を同じフロアに集約し、それぞれが独立しつつも、相互に連携するような構成となっていました。
観点として、川崎市だけではありませんが通常の役所の場合だと、どうしても「手続きをしに役所に行く」感が拭えませんが、ヒロロスクエアは「役所に遊びに行くついでに手続きも♪」といった印象を感じました。
- 65歳以上高齢者を対象としてトレーニング施設。専門のトレーナーが常駐し、体の動かし方を学びます。人気が高いそうです。
- やはり最近の65歳以上は若いです。エネルギーをびしびし感じます。
- すべてが同じフロアー内に。子ども達が遊べるプレイルームも多数完備。親御さん達用にカフェも隣接されています。
- プレイルームの様子
- プレイルームの様子2
- 親御さんの目が行き届かないところがないよう、職員がしっかりと見てくれている体制となっているようです。
- 元々は、ショッピングフロアだったそうですが、業者の撤退が相次ぎ、そこを行政が1フロアごと借り上げているのが実態だそうですが、買い物ついでに行政情報や手続きも行え、子どもから高齢者まで使える施設があるというのは非常に利便性が高い施設だと感じました。
- 弘前市では、子育てを支援している企業を奨励する制度を設けています「子育て応援企業認定制度」
- 弘前市の制度がユニークな点は、共働き率が全国的に高いところに着目し、大企業ではなく市内の従業員100名以下の小規模事業者にこの制度を使ってもらえるように設計された制度だという点です。
- インセンティブだけでなく、行政が認定しているという証明、ホームページへの公開、入札時の加点など
2日目は仙台市に。一つ目の視察は、仙台市子育てふれあいプラザ「のびすく仙台」です。のびすく仙台とは、子育てを”まるごと”応援する公共施設であり、大きな機能としては、以下3点に集約されています。
① 就学前児童の一時預かり(有料)※一時預かりの際、その理由は問わない
以前は共働き世帯であることなどの理由が必要だったようですが、大きく前進したとのこと。利用者は、ショッピングや美容室を楽しむ為など、リフレッシュとしての利用が8割を超えるそうです。利用料金は1時間600円。
② 情報提供
子育てに関連する行政情報は勿論、NPOが発行している情報も含め、子育て関連のあらゆる情報を手にいれることができます。
③ イベント(父親育児参加推進事業など)
家族が一丸となって子育てができるよう、父親への育児理解と参加を推進するイベントを中心に実施されています。
仙台市は、市ガスを運営しており、今回視察を実施した「のびすく仙台」の場合は仙台市ガス局ショールーム3階に設置されていました。
- まず、仙台って市ガスやっているんだ〜という部分に関心が寄せられました。
- 施設の成り立ちから、市長公約の話など。市民が当時からこういった施設が必要だと訴えてきた歴史と実現してからの苦難・課題を含め、話を聞かせていただきました。
- 施設はスタッフ15名、指定管理者によって運営されています。
- 未就学児童であれば、生後6ヶ月から預けることが可能です。
- 意外と奥行きがあり、大勢が使える施設だと感じました。視察が終わるころの正午付近になると、預けに来る親御さんたちでいっぱいでした。
- 施設は1ヶ月前からの予約が可能で、障がいをもっている児童に関しても内容次第で対応も可能とのことです。
その後は、若者によるまちづくり「仙台ミラソン」の視察を行うため、仙台市役所に移動しました。
仙台ミラソンとは、学生を中心とした若者のチームにIT技術者や市職員がサポーターとして加わり、若者が見つけた地域課題の解決策を企画・立案・実践するプログラムです。
※ミラソンというのは、「未来志向のまちづくりをマラソンのように続けていく」という意味を込めた造語
仙台ミラソンとは、学生を中心とした若者のチームにIT技術者や市職員がサポーターとして加わり、若者が見つけた地域課題の解決策を企画・立案・実践するプログラムです。
※ミラソンというのは、「未来志向のまちづくりをマラソンのように続けていく」という意味を込めた造語
- 仙台市営地下鉄で市役所に向けて移動。若干悔しい気持ちが・・・
- 初の仙台市役所
- 仙台ウォーターでお出迎えいただきました。仙台市では3.11以降、各家庭での水の備蓄を推進したいという思いから始めたペットボトルですが、想像以上に好評だったため、1本100円で販売することになったそうな。
- 若者によるまちづくり「仙台ミラソン」と仙台市におけるまちづくりの特徴を学習
- しっかり学ばせていただきました。
仙台市の場合、青年会議所や情報サービス産業協会、仙台市を実行委員会とし、事務局と学生募集や広報を担う事務局として、東北学院大学といった体制で実施されており、平成24年度の実施から、試行錯誤を繰り返しながら現在も続いています。
成果としてでてきているものもあるようでしたが、多くはまだまだ道半ばで課題も多いことが担当者の話をお聞きして理解できました。お聞きしていて感じたミラソンのような、アイデアソン・ハッカソンというものは、市民が自ら作り出していくという過程を尊重する形であるため、行政課題やまちづくりの課題を考え、それをどうやったら解決できるのかといった解決策を考える時にどうしても、低予算で実現性が高いもの=ITを駆使した技術に終結してしまうのが課題なんだなと感じました。
行政課題、公共における課題は多岐にわたっており、ITで解決できるものがすべてではありません。ただ、こういった市民主体の取り組みを考えと、大切なのは「課題の発見、深堀(調査)、解決策の提案、実施、検証」といった一連のPDCAを回すことだと思います。提案までして終わりではなく、実施して検証まで市民主体でやりたいというのが熱い思いをもって提案した市民側にとって本音だと思います。そこの部分をどう限られた予算でITに限らず実行していくのか・・・すぐに解決策は見つかりませんが、そういった課題をはらんでいるんだということを実感いたしました。
成果としてでてきているものもあるようでしたが、多くはまだまだ道半ばで課題も多いことが担当者の話をお聞きして理解できました。お聞きしていて感じたミラソンのような、アイデアソン・ハッカソンというものは、市民が自ら作り出していくという過程を尊重する形であるため、行政課題やまちづくりの課題を考え、それをどうやったら解決できるのかといった解決策を考える時にどうしても、低予算で実現性が高いもの=ITを駆使した技術に終結してしまうのが課題なんだなと感じました。
行政課題、公共における課題は多岐にわたっており、ITで解決できるものがすべてではありません。ただ、こういった市民主体の取り組みを考えと、大切なのは「課題の発見、深堀(調査)、解決策の提案、実施、検証」といった一連のPDCAを回すことだと思います。提案までして終わりではなく、実施して検証まで市民主体でやりたいというのが熱い思いをもって提案した市民側にとって本音だと思います。そこの部分をどう限られた予算でITに限らず実行していくのか・・・すぐに解決策は見つかりませんが、そういった課題をはらんでいるんだということを実感いたしました。