ベトナム視察1日目(ハイフォン港、VSIP工業団地)
日の早朝、羽田からベトナム(ハノイ)へ。その後、ハノイからハイフォンへ移動しました。
本日10/20から視察を行っていきます。
移動時間や空港の待ち時間などの空き時間を利用して、本ブログを書いていますがwifi環境などの影響で中々アップできない日があるかと思います。その場合は、後日ブログへアップしていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
また、本ブログで記載している内容は視察終了後に帰国してから、提出する視察報告書の内容ではありません。
視察報告書は改めてしっかり作成していきますが、本ブログは私の視察工程の備忘録的な役割もあります。
●【物流拠点における国際化】
・ハイフォン港の視察
「視察先の概要」
ハイフォン港はベトナム最大のコンテナ港でコンテナバースを15所有しています(※川崎港は1コンテナバース)
コンテナ取扱数約104万TEUに比べ、川崎港を含めた京浜三港で約840万TEU。
川崎港とハイフォン港は、コンテナ定期航路で結ばれています。そのコンテナ定期航路の一つがSITC社によるものであり、今回の視察ではSITC社現地法人の担当の方にも同席いただきながら、視察をしてまいりました。
なぜ、SITC社と一緒なのかというと、SITC社のハイフォン港における取扱量(輸出入)は、現在最大のシェアとなっている為です。
ハイフォン港は、12〜13の港をまとめてハイフォン港と呼ばれています。ハイフォン港の内、もっともシェアが高いのが、今回視察した「DINHVU PORT(ディンブーポート)」です。
ベトナムの港が、日本(川崎)と大きく異なるのは港が民間事業者による設立・運営であるということです。日本のように港は、各自治体の港湾局が運営するのではなく、ベトナム(ハイフォン)港湾局が行うことはあくまで全体的な調整・管理だけであり、実質的な取引や運営は民間事業者が行っています。
意見交換の中では、議員団側から川崎港の取扱量・特徴等について説明も行いました。
DINH VU PORT(DVP)側からは、ハイフォン港の特徴や施設概要を含め、説明がありました。
ハイフォン港としてある12〜13港は、それぞれがバラバラに事業者によって運営されている為、昨今の港の増加に伴い、相対的に零細港になってきている。ハイフォン港全体の課題として、取扱量の割に設備過剰になってきているとのこと。加えて国の意向もあり、さらに港を増やす計画もあることに懸念しているとのこと。
DVP側は、冒頭に「失礼ながら、川崎港」という存在はあまり知らなかった」双方にとって良い出会いとなるようにしていきたいといった旨のご挨拶がありました。ベトナムの民間事業者との意見交換ですので、会話の中での説明だけでなく、川崎市のこと、川崎港のことについても持ってきた資料をベースに議員団側から集中的に説明する機会を設けても良かったかもしれません。時間がなかったので仕方ありませんが、特に川崎港のポートセールス的な意味を含まれているわけですので、今回の視察で認知してもらうことは勿論、PRを行う時間を設けるべきだったのではと反省しました。
ハイフォン港内の取扱量第1位のシェアを持つSITC社。DVPにおいても貨物はSITC社のものがほとんどに見えました。
国が管理運営を行う港と、民間事業者が管理運営を行うベトナム。そのメリットデメリットがよくわかる意見交換会だったと感じました。
・日通ハイフォンロジスティックセンター
ベトナム日本通運株式会社のハノイ視点ハイフォン営業所を視察してまいりました。
「視察先の概要」
主にハイフォン、ハノイ周辺の工業団地から出荷される加工製品の海外向け輸出ハブ、部品調達のためのバイヤーズ混載、非居住者在庫管理をはじめ、今後の内需拡大を見込み、低温・低湿設備を活用して、ベトナム国内の店舗向け配送などの業務を行っている。
敷地面積:55,300㎡
構造:倉庫 鉄骨造平屋建て
延床面積:16,249㎡
主要設備:保税倉庫、コンテナフレートステーション、一般倉庫、エアカーテン付きコンテナドック(14基)
昨年の11月に設立した日通のロジスティックセンター、定温倉庫、除湿装置はベトナム唯一の設備とのことです。
シンガポールを物流拠点にしている製造業メーカーの周辺いる部品サプライヤーは中国等が多く、その関係もあり、
このハノイという拠点を物流拠点にしているメーカーも多いとのこと。
そして、ラックフェン港、ディンブー港、カイラン港の3つの港に最適なアクセスを誇るのが特徴です。
・VSIPハイフォン工業団地
「視察先の概要」
ベトナム・シンガポール工業団地(VSIP)は1996年にシンガポールとベトナムの国営企業どうしの合弁企業として設立され、現在では南部ビンズン省、北部バクニン省とハイフォン市、中部クワンガイ省の4つの拠点に約6,000haの開発用地を有するベトナム最大の工業団地。
日系企業は、15社で富士ゼロックス、ニプロファーマ、京セラミタ等が入っているとのことです。
VSIPは簡単に申し上げると、デベロッパーであり、国から土地を借り受けてインフラ整備等の付加価値を付けて、企業に貸し付ける事で収益を上げているのですが、半国営ということもあり、優遇税制含めてかなりのメリットがあります。
企業誘致の状況に加え、VSIPのメリット(ベトナム最優良の税制、定評あるインフラ整備とカスタマーサービス、ワーカースタッフの採用)が多数あります。いまベトナムの経済環境、どういった波が来ているのかをご説明いただきました。