みなさん、こんばんは。川崎市議会議員(宮前区選出)の矢沢孝雄です。
さて、前回の記事に引き続き今回も一般質問で取り上げたテーマについて、ご報告して参ります。現在、開催されている第2回定例会で取り上げた3つのテーマは以下となっています。
①ふるさと納税寄附受入額の増加に向けた取組について
ふるさと納税で苦しむ代表的な自治体として評されるのが、我が川崎市です。その流出額は令和6年度実績で約136億円。全国自治体の中でも五本の指に入る流出額となっています。今回取り上げたのは、攻撃側の施策となる寄附受入額の増加に向けた取組について。川崎市はヒトモノカネといった資源を投下し、受入額を増やしていかなくてはいけません。
②都市計画道路横浜生田線(水沢工区)開通に向けた取組について
川崎市第2期道路整備プログラムで令和7年度開通目標となっている「都市計画道路横浜生田線(水沢工区)」についてです。議員1期目から取り上げ続けてきた地元積年のテーマ。取り上げ続けて10年目となりました。令和7年度開通に向けた取組状況を伺いました。
③都市農業振興施策について
都市部においては、農地は宅地化すべきものという概念から、在るべきものと法律で定めた都市農業振興基本法施行が平成27年4月。10年を迎えます。都市農業を応援する声が増えてきている一方で、生産者にとってまだまだ営農しやすい環境が整っているとは言い難い課題もあります。その一つが、農地(生産緑地)へのトイレの設置についてです。この問題を取り上げました。
今回は「②都市計画道路横浜生田線(水沢工区)開通に向けた状況について」ご報告を致しますので、どうぞ宜しくお願い致します。
都市計画道路・横浜生田線(水沢工区)とは?
川崎市は7区で構成されていますが、未だまだ多くの未開通都市計画道路が多数存在しています。
都市計画道路は、土地の購入に向けた地権者との折衝や、地域住民との合意形成に大量のエネルギーが注ぎ込まれ、一本一本時間をかけて推進していくものですが、長期的にみて道路網の充実は住民福祉の向上に様々な観点で欠かすことが出来ません。
都計道・横浜生田線(水沢工区)は川崎市と横浜市を結ぶわずか100mの路線ではありますが、非常に重要な路線です。場所は宮前区中央卸売市場北部市場の脇、菅生緑地端の計画地です。
これまでの議会でのやり取り
今回(令和7年第2回定例会)一般質問の内容


都市計画道路横浜生田線水沢工区についての御質問でございますが、横浜市会における横浜生田線に関する質問・答弁につきましては、自民党の山下議員から、横浜生田線水沢工区に対する関与についての認識として、他都市の事業に反対することの可能性について質問があり、横浜市は、「都市計画法の定めにより、川崎市域内で整備される横浜生田線の事業に反対することはない」と答弁しております。
また、同議員からは、「横浜生田線の開通により、ボトルネックとなる交差点の改良や、大型車両の通行は地元が懸念しているため、当路線が開通するしないにかかわらず、大型車両の通行規制など、横浜市としての取組をやってほしい」という質問があり、横浜市は、「川崎市の事業が具体化し、元石川線との接続協議が行われる際には、大型車両の通行規制なども含めて必要な対策についてしっかりと検討し、関係者で協議する」と答弁しております。
本市といたしましては、横浜市と共通認識のもと、引き続き、協議調整を着実に進め、課題解決に取り組んでまいりたいと考えております。

本市の第2次道路整備プログラムでは令和7年度開通を目標としていました。現在の取組状況を伺います。また、期限内開通が難しい状況となってまいりましたが、次期計画となる令和8年から令和11年完成区間としてしっかり位置付けるべきです。併せて見解を伺います。

横浜生田線水沢工区についての御質問でございますが、現在の取組状況につきましては、今年度発注する道路詳細設計において、道路構造物や工法などの検討を予定しており、また、横浜市側の住民の理解を得るための説明に向け、横浜市と協議調整を進めているところでございます。
第2次道路整備プログラムにつきましては、効率的・効果的な道路整備を推進していく為、平成28年度から令和11年度を計画期間として、整備箇所の重点化を図りながら取組を進めております。
今後につきましては、令和4年度から令和7年度までの後期①の最終年度にあたる今年度において、本路線を含めた、同プログラムに位置付けている路線の進捗状況や課題の整理などを行い、令和8年度から令和11年度までの後期②の取組について、取りまとめてまいります。
終わりに
都市改革道路横浜生田線(水沢工区)に関して、横浜市会で議論となったのでは、平成13年以来、24年振りと認識しています。大変重要な議論を実施して下さった自民党の山下銀には感謝すると共に、「横浜市として事業に反対することはない」「川崎市の事業が具体化し、元石川線との接続協議が行われる際には・・・」という答弁も、接続協議に向けて後ろ向きではないことが読み取れます。
そして、今回の議会でのやり取りで横浜市側との協議調整がだいぶ煮詰まってきたのが表現の変化からわかります。
水面下での協議が進んでいることは感じつつも、残念ながら、川崎市での計画機関である令和7年度開通完成は難しいと言わざるを得ないと考えています。次期、計画期間である後期②への位置付けは勿論ですが、開通完成させることを要望致しました。
当該道路については川崎市側でしっかりと事業化に向けて進めていきますので、横浜市側との協議調整を引き続きよろしくお願い致します。
今回も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
次回は、「③都市農業振興施策について」ご報告致します。

令和7年第2回定例会での質問の様子
本件については、取り上げ始めて10年間が経過しました。昨年の6月議会でも本件について取り上げ、丁度一年間が経過しましたので、またお伺いして参ります。
横浜生田線水沢工区に関しては、横浜市会における議論も進み始めていると伺っております。横浜市会令和5年度決算第一特別委員会にて、自民党の山下正人議員がこの問題について取り上げていますが、どのようなやり取りが行われたのか、本市としてどのように受け止めているのかも併せて伺います。