みなさん、こんばんは。川崎市議会議員(宮前区選出)の矢沢たかおです。
今日は、私たちの生活に密着した「道路」の問題、特に道幅が狭い「狭あい道路(きょうあいどうろ)」の解消に向けた新しい動きについてお話しします。
宮前区内を歩いていると、車がすれ違えないほど狭い道や、消防車が入り込めないような道に遭遇することがありますよね。これらは専門用語で「2項道路(にこうどうろ:建築基準法で決められた、幅が4mに満たない道)」と呼ばれています。
これまでの歩みと直面した大きな壁
私は2017年の初当選以来、地域の皆さんから「道が狭くて危ない」「私道がボロボロだが補修できない」といった切実な陳情を数多く受けてきました。一貫してこの問題に取り組んできた自負があります。
2019年には「狭あい道路拡幅整備要綱(道を広げるためのルール)」の改正を実現し、土地の持ち主(地権者)の方々の負担を軽くする仕組みを作りました。しかし、それでも整備のスピードは十分とは言えませんでした。
2024年の一般質問で、私は衝撃的な試算を提示しました。市内にある未整備の路線は約400km。今のペースで進めると、すべての整備が終わるまでに「約81年」もかかってしまうのです。
「そんなに待てるわけがない」というのが、皆さんの、そして私の率直な思いです。災害は明日起きるかもしれません。今のやり方を抜本的に変える必要がありました。
令和8年度から始まる新たな取組
この訴えが実を結び、令和8年4月のまちづくり委員会にて、川崎市から新たな方向性が示されました。これまでの「相談があった場所から進める」という受け身の姿勢から、市が主導して効率的に進める形へとシフトします。
具体的には以下のような取組を検討しています。
- 重点地域・優先整備路線の選定: 特に危険な場所や避難路となる道を絞り込み、集中して整備します。
- 支障物の解消: 道を広げる際の妨げになる自動販売機やブロック塀などの撤去を促す仕組みを作ります。
- 寄附手続きの簡素化: 広げた分の土地を市に寄附(譲り渡すこと)する際の手間を減らし、地権者の協力を得やすくします。
全市一律に「建替えを待つ」のではなく、避難が困難な地域や、広げることで大きな効果が見込める場所を「重点地域」や「優先整備路線」として指定します。ターゲットを絞ることで、効率的に安全なルートを確保します。今回、重点区域に指定されたのは、小田周辺地区・幸町周辺地区・二子周辺地区です。
これまでは、道にはみ出した自動販売機、生け垣、駐車場などの「支障物」は、所有者の方にお願いするしかありませんでした。新制度では、市が積極的に関与し、これらの撤去を促進する仕組みを整えます。
「道を広げるために土地を市に寄附したいけれど、測量費や手続きが大変…」という負担がハードルになっていました。今後は、市がこの手続きやコストの負担を軽減し、市民の皆さまが協力しやすい環境を整えます。
川崎市の将来の安全を作るために
なぜ、この地味とも思える道路整備がこれほど大事なのでしょうか。それは、「命を守る道」を確保するためです。火災が起きたときに消防車がすぐ近くまで来られるか、地震のときに安全に逃げられるか。これは地域の安全の基盤です。
今後はパブリックコメント(市民の皆さんからの意見募集)も実施されます。皆さんの声を反映させながら、この「81年かかる試算」をどれだけ短縮できるか、私はこれからも厳しくチェックし、進言を続けてまいります。
川崎市、そして宮前区の安全な街づくりのために、一歩ずつ、しかし着実に進めていきます。
今回も最後まで読んで頂き、有難うございました。では次回もまた宜しくお願い致します。
今回の記事のベースとなった行政資料を最後に添付致します。
さらに関心がある方は詳細をご確認ください。









