決算審査特別委員会を終えて〜ふるさと納税による市税流出など〜

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みなさん、こんばんは。川崎市議会議員(宮前区選出)の矢沢孝雄です。

 

先月29日に岸田文雄代議士を新総裁に選出し、本日召集の第205回国会において次期総理大臣として首班指名されました。
今回の総裁選挙では、候補者4氏がそれぞれに特色ある政策・信念を示し、フェアに議論を重ね、国民に自民党のあるべき姿、そして国の目指す形を示す議論が展開されました。

 

岸田新総裁の理念を市議団としてもしっかりと共有しながら、引き続き、市勢の発展に向けて取り組んでいきます。

 

さて、今回は本日10月4日に終えた川崎市議会決算審査特別委員会について、自民党総括質疑の内容も触れながらご報告できればと存じます。

 

「自民党→みらい→共産党→公明党→無所属議員」の順番で行われる総括質疑に先立ち、5つの分科会形式で行われた決算審査特別委員会における質疑の内容について、各分科会会長から報告が行われました。

 

当方は、文教分科会会長ということで総務分科会の後に、会長報告をさせて頂きました。

 

文教分科会質疑の内容について報告

 

分科会からの報告が終わった後、各会派による総括質疑が行われました。
総括質疑では、令和2年度決算全体の総括といった趣旨の質問が展開されます。

 

自民党会派の総括質疑は持ち時間は88分、時間をめいっぱい使っての質問となりました。
代表質疑者は、本間賢次郎・副団長(川崎区選出)。

 

総括質疑を行う本間賢次郎議員

 

今回はその中から2つほど取り上げ、宮前区民の皆様にも関係ある部分を含めて、以下ご報告させて頂きます。
下記の内容以外も多くのテーマについて取り上げていますので、川崎市議会と検索していただき、アーカイブをご覧いただければ幸いです。

 

ふるさと納税による市税流出について

・ふるさとの納税拡大による市税流出が続いている中、市民に明確な数字と深刻な状況を伝え続ける事は重要。市民への問題提起について、副市長に伺う。
・ふるさと納税制度に対する本市の明確な態度を市長に伺う。

 

<市長答弁>
 ふるさと納税についてのご質問でございますが、この制度は、理念として「納税者が寄付先を選択することで、納税者自身が税の使われ方を考える貴重な機会となること」、「ふるさとや、お世話になった地域、応援したい地域へ寄附を通じて力になれること」などが掲げられており、この理念には共感できるものと考えております。
 しかしながら、現状、返礼品を目的とした寄附が大部分を占め、また、控除可能額に定額の上限がないことで、特に高所得者が税負担を軽減する手法としてこの制度を利用していることから、多額の市税が流出し、本市財政に深刻な影響を与えているところでございます。
 市税は、本来「地域社会の会費」であり、市民サービスの提供に必要となる財源を確保するためのものでございますので、このような「受益と負担の原則」にねじれが生じている現状は、もはや看過できないものと考えております。
 引き続き、本市独自や、指定都市市長会等による要請活動を通じ、制度の改善に向けて積極的に国に働きかけてまいります。

 

<副市長答弁>
 令和元年度のポスターにつきましては、年々市税の流出が拡大する中で、その実態や本市の取組について皆様にお知らせすることを目的とした広報戦略の一環として掲出したものでございます。その結果、各種メディアで取り上げていただき、また、「市税の流出につながることを初めて知った」という声もいただくなど、一定の効果が得られたものと考えております。一方で、不特定多数を対象とするポスターの性質上、ふるさと納税精度の利用を喚起してしまった可能性もございます。
 そうしたことから、今年度は、市税や財政に一定の関心をお持ちいただいている市民の皆様を対象とする「市税のしおり」や「財政読本」においては、引き続き流出実態を身近でわかりやすい形で掲載する一方、不特定多数の方を対象とするポスターにおいては、市税の使い道や役割、重要性をお知らせする取組を強化しているところでございます。
 市民の皆様に市税の大切さや流出の実態を知っていただくことは大変重要でございますので、今後も状況に合わせて効果的な広報に取り組んでまいります。

 

宮前市民館・図書館整備事業費について

・準備組合からの申入れ(ポストコロナ社会を見据えたまちづくりに対応する為の検証実施に伴うスケジュール変更)から、まもなく一年を迎えようとしている中、検討状況及び公表時期について伺う。
・新しい宮前市民館・図書館を考えるワークショップについて、寄せられた多くの意見・アイデアをどのように計画に反映するのか?全9回というワークショップ形式としては最長の取組に協力いただいた皆様が納得できるよう透明性を持った検討が必要。

 

<まちづくり局長答弁>
 鷺沼駅周辺再編整備についてのご質問でございますが、再開発の検討状況等につきましては、新型コロナ危機を契機として生じた社会ニーズの変化などの動向を踏まえ、これらに対応するため、現在、準備組合により、国が示したまちづくりの方向性などを踏まえながら、広場、開放、境界、職住、流動の5つの視点をもって、施設計画や機能について検証を行なっているところでございます。
 検証結果を踏まえた計画案につきましては、準備組合と協議・調整を進めており、令和3年内の、環境影響評価や都市計画手続きの再開にあわせた公表を目指しているところでございます。
 本市といたしましては、市民の皆様が、将来にわたり、安心・快適に利用できる施設計画となるよう、引き続き、準備組合と協議・調整を進めてまいります。

 

<教育次長>
 新しい宮前市民館・図書館を考えるワークショップについてのご質問でございますが、本ワークショップは、新施設で行われる事業や使用ルール等について市民意見を聴取するため、令和2年8月から令和3年7月まで全9回実施し、小中高校生、大学生を含めた幅広い年代の区民、延べ約250人の方にご参加いただき、さまざまな視点から2,000を超えるご意見をいただいたところでございます。
 また、管理運営計画への反映につきましては、今後、設計等との一体的な検討や、相反する内容の意見等の調整、市内の類似施設との整合性の整理などを行いながら検討してまいります。

 

総括質疑終了後は、今回提出された議案の採決へと進んでいきます。
議場においては討論などもありますが、各常任委員会での審査結果を経て、本会議における採決へと向かいます。現在行われている第三回定例会の閉会予定日は、10月8日。

 

その後は、「市長選挙・幸区補欠選挙・衆議院議員選挙」一色となります。
10月10日告示、10月24日投開票を予定していた市長選挙と幸区市議補選ですが、昨日の衆院選のスケジュール(10月19日公示、10月31日投開票)と合わせて実施するのかどうか。我々にもまだ正式な通達は来ていません。

 

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 


ABOUTこの記事をかいた人

宮前区選出、川崎市議会議員(自由民主党) A型/乙女座/丑年 菅生小・中学校→法政二高→法政大学卒業 2008年4月伊藤忠テクノソリューションズ入社 2014年7月に政治活動に専念する為、同企業を退社 2015年第18回統一地方選挙において初当選。現在二期目。 趣味:剣道四段、空手二段、書道(毛筆三段、硬筆二段)

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