みなさん、こんばんは。川崎市議会議員(宮前区選出)の矢沢孝雄です。
朝には児童生徒650人以上の往来がある犬蔵交差点の安全対策について、平成30年9月以降に渡り継続的に取り組んできました。本日は(1)(2)以降、進展があった内容についてのご報告となります。
現在の方向性としては、交差点への歩車分離式信号機導入に向けて警察・川崎市と協議を行なっている状態となります。横断歩道橋設置が何故難しいのか?等については当方過去記事を参考にして頂ければと存じます。過去ブログは本記事の一番下からご覧頂けます。
現在進めている歩車分離式信号機とはどういったものなのか?導入されることで何がどう変わるのか?どういったスケジュール感で進むのか?といった内容を本日はお伝えしていきたいと思います。
歩車分離式信号機に関する指針のポイント
歩車分離式信号機とは、文字通り歩行者と車両が分離して移動できるよう制御された信号機です。有名なところでは、渋谷のスクランブル交差点も歩車分離式の一型ですし、川崎市内においても多くの交差点で導入されています。一口に歩車分離式信号機といっても、その種類は大きく分けて4種類あるそうです。
◯歩車分離制御の方式
いわゆるスクランブル交差点
すべての方向の自動車等を同時に停止させている間にすべての方向の歩行者等 を同時に横断させる方式であって、斜め方向の横断を認めないものをいう。
歩行者を横断させるときには、横断中の歩行者と車両が交錯しないよう右左折をさせない方式
歩行者等を横断させるときには同一方向に進行する自動車等を右折させない方 式をいい、主道路又は従道路のいずれかについて実施する場合を含む。
◯導入条件等
上記は、警察資料の「歩車分離式信号機に関する指針のポイント」より抜粋したものですが、それ以外にも現場に応じて様々な諸条件をクリアしなければ、導入には至らないようです。道路管理は川崎市行政が行いますが、道路上の「交通安全施設」は県警が所管するものであるため、双方の調整と連携が必要となります。
犬蔵交差点の方向性について
下記記載の過去ブログでも詳細に取り上げていますが、現在特に問題となっているのは、たまプラーザ駅側から登戸方向に渡ろうとする児童生徒や高齢者・障害者の安全性です。下校時間帯も同様ですが、特に全学年が同じタイミングで登校する早朝が危険な状態です。前述のとおり、650人以上の生徒が横断するため、長蛇の列となり、たまプラーザ側から麻生区側への左折車両が中々曲がれない。登戸方面側から麻生区方面に曲がろうとする右折車両も同時なので、曲がれない。無理に曲がろうとして危険。
さらには、尻手黒川道路の横断時間は決して十分ではないということです。青信号が点滅し赤信号に変わるまでの時間が9秒しかない為、渡り始めた瞬間に点滅し始めると駆け足でないと渡りきれません。普段時なら良いかもしれませんが、列をなしている状態であったり、走れない方にとっては危険な状態です。
では、4つある歩車分離制御の方式の内、どの方式に向けた検討を進めていくのか。
川崎市としても、予算をかけ交通量調査を行い警察との協議を進めた結果、現在は「右左折車両分離方式」を目指し、先ずは出来る可能性の高い「右折車両分離方式」を検討していく方向性となっています。
「右左折車両分離方式」が実現されれば、子どもたちが横断している時間帯は完全に車両と分離している為、より安全となりますが、この方式を採用するためには、たまプラーザ方面から登戸方面に向かう車線を現在の2車線から3車線に拡大することが警察からは求められています。そもそも実現出来るかどうかという具体的な検討も必要ですが、時間もお金もかかります。その為、先ずは比較的時間もかからない「右折車両分離方式」を検討する方向性となっています。
右折車両分離が実現されれば、人が往来しているときは右折車両が横断歩道に侵入してくることはありません。また、登戸方面側から麻生区方面に右折しようとしている車両もまがりやすくなります。令和2年度はこの方式が先ず採用出来るかどうかを引き続き検討し、可能であれば早期に実現に向けて関係機関と推進していく所存です。
本日も最後まで読んでいただきありがとうございます。
また、これまでの犬蔵交差点の安全対策に関する取り組みの様子を詳しく確認したい方におかれましては、以下記事を参考にして頂ければと存じます。