予特質疑②-2「生産緑地保全活用事業」について〜後編〜

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予特質疑②-2「生産緑地保全活用事業」について〜後編〜

みなさん、こんばんは。川崎市議会議員(宮前区選出)の矢沢孝雄です。

前回は、本定例会で生産緑地保全活用事業について、どういった背景をもって質問をしたかについて触れさせていただきました。

今回は、具体的な質疑のやりとりをお伝えさせていただきます。

生産緑地保全活用事業について

矢沢孝雄
7款4項4目、農地整備費について経済労働局長に伺います。

来年度予算案の内、農地整備費には、新規事業として生産緑地地区保全活用調査事業が計上されております。先ず、本事業の目的と内容、今後の予定を伺います。

名前
 生産緑地は、指定から30年を経過するといつでも市に対して買取りの申出、いわゆる解除要件を備えることとなりますが、一方で、税制特例処置が受けられなくなります。

こうした中、昨年6月に生産緑地法の改正が行われ、買取りの申出期間を10年間延伸することを条件に、税制上の特例措置が継続される「特定生産緑地制度」が創設されたところでございます。

生産緑地保全活動調査事業の目的等につきましては、この特定生産緑地の指定に資するものでございまして、現在紙ベースで管理している生産緑地台帳のデータベース化および作付け調査等を実施してまいりたいと存じます。

矢沢孝雄
買取りの申出期間を10年間延伸できる特定生産緑地の指定に資する内容であり、生産緑地台帳のデータベース化と、作付け調査を実施するとのことです。

特定生産緑地制度に関しては、本市にある生産緑地が実際にどういった状況になるのか、その実態を把握する必要性があると考えます。生産緑地所有者への意向調査も併せて実施すべきだと考えますが、見解を伺います。

経済労働局長
 今年度実施した「農業実態調査」におきまして、今後、生産緑地がどのような状況になるのか把握するため、生産緑地に対する農業者の意向確認などを行ったところ、買い取りの申出に対しましては、概ね慎重な姿勢がうかがえました。

平成30年度につきましても、特定生産緑地制度に係る説明会を実施する際に、併せてアンケート調査を行うとともに、日頃からの営農指導などの機会も含め、より詳細な農業者の意向を確認してまいりたいと存じます。

矢沢孝雄
意向調査の結果によっては、特定生産緑地制度への移行を促す為の施策を検討するなど、本市の都市農地を維持・保全する為の取組みが必要となってくると考えますが、見解を伺います。
経済労働局長
 特定生産緑地に移行することにより、現行の生産緑地と同様に税制上の特例措置が継続されることについて、生産緑地所有者に丁寧に説明し、特定生産緑地への移行を促してまいりたいと考えております。

また、「農業振興計画」に基づき、農業経営の安定や改善を図るため、農業用施設や農業機会の共同利用等に対する支援や、担い手の経営転換に対する支援等を通じて、本市の都市農業の持続的発展を図ってまいりたいと考えております。

矢沢孝雄
生産緑地指定から30年が経過する、いわゆる2022年問題については、継続して議会で取り上げさせていただいておりますが、生産緑地の解除にあたっては、「概ね慎重な姿勢がうかがえた」とのご答弁がありましたが、ご紹介したとおり、民間事業者の動きも活発化しておりますので、特定生産緑地に関する意向調査は是非実施していただきますよう、お願い致します。

また、平成30年度税制改正に盛り込まれている生産緑地の賃貸借などの納税猶予制度の見直しや、この度の田園住居地域の指定制度など、昨今の農業制度を取り巻く環境は激変していると考えています。正直申し上げて、余程関心のある生産者でないと付いていくのが難しい状況ですが、正しく制度をご理解いただき、活用を検討することが本市の都市農業の活性化に寄与するものだと考えております。
行政として、正確な情報を生産者にしっかりと伝え、各種制度の丁寧な周知活動が必要ですので宜しくお願いいたします。

議会では民間事業者における農地所有者に対するセミナーなどの状況についてもご紹介をさせていただきながら、今後の農地に関する意向調査の実施を要望いたしました。結果として、制度に係る説明会の際に、意向を把握する為のアンケートを併せて実施していただくことになりました。その後の結果を見て、いわゆる2022年問題について本市の取組を考えていくこととなります。

都市農業について考え動く議員がまだまだ少ないのが実態ですが、さまざまなところでPRしながら本市の農業活性化に寄与していきたいと思います。

本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


ABOUTこの記事をかいた人

宮前区選出、川崎市議会議員(自由民主党) A型/乙女座/丑年 菅生小・中学校→法政二高→法政大学卒業 2008年4月伊藤忠テクノソリューションズ入社 2014年7月に政治活動に専念する為、同企業を退社 2015年第18回統一地方選挙において初当選。現在二期目。 趣味:剣道四段、空手二段、書道(毛筆三段、硬筆二段)

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